鳳凰の宮学園
柊木 領の日常
和央夏希様より(44444hit)キリ番リクエスト
初のリクエスト小説です。『領君の転校前の日常』ということでしたので、簡潔ながらも書かせていただきました。
それではどうぞ!
『僕の日常』
僕の1日の始まりは、朝御飯とお弁当の支度から。
両親は仕事で夜遅くまで働いているので、朝は少し遅めに起きてくるんだ。
え?
夜遅くの仕事って何かって?
あぁ!
変な仕事じゃないよ!
2人は、雑誌にも載ったことがある都内の有名なレストランで、毎日忙しく働いているんだ。
父さんは料理人で、フランスでシェフの修行をしてたんだよ。
母さんは経営者で、フランスの大学に通っている時に、2人は出逢って恋に落ち結婚したんだ。
今でも凄く仲が良くて、息子の僕の前でもイチャつくんだ。
両親の幸せな姿を見るのは、息子の僕としても嬉しいけどね。
「父さん母さん、学校に行ってくるね!」
「領、気を付けて行くのよ!」
僕は笑顔を母さんに向けてから、学校に向かって歩いて行く。
僕が通っている泉ヶ丘高校は全国的に平均レベルな普通高校なんだ。
家から歩いて7分ってところが、僕がこの高校を選んだ理由。
教室に着くと仲の良い友達と挨拶を交わしていく。
「領、おっはよ!昨日の宿題やってきたか?」
「うん。見る?」
「助かる!領愛してるぜ♪」
僕は笑ってから友達にノートを貸して、自分の席に着き授業を受ける。
毎日が至って平凡。
この平和な時間が僕は大好きなんだ。
チャイムが鳴りお昼休みに入ると、お弁当を食べるために机をくっ付ける。
「今日のおかずはチーズ春巻きとホウレン草のおひたし、カボチャの煮込みだよ。春巻きは昨日から下ごしらえしたから良い感じの味付けになってると思うんだけど。」
友達がパクりと一口食べると、満面の笑顔になった。
「美味しい♪領はやっぱ天才だぜ!今すぐお嫁さんに行けるな!」
「ハハハ。もっと勉強してたくさんの美味しい料理を創りたいな。」
僕の将来の目標。
父さんや母さんみたいに、レストランを持つこと。
小さくても良いんだ。
友達や両親、そして好きな人が笑顔で集まれるような、そんな店を持てたら。
「ごちそうさまでした!領、明日も楽しみにしてるな!」
「うん!」
放課後になると入部している料理クラブに行く。
週に2回、皆と・・・大抵女の子だけど、ワイワイ言いながら創作する料理は凄く楽しい。
食べることって人が生きていく中でとても大切だと思うんだ。
大好きな人や家族と過ごす時、喋ったり笑いながらも必ずそこにある。
だから大好きな人には美味しい物を食べて欲しいし、それでいて健康でいて欲しい。
いつか・・・いつか僕にも好きな人が出来たら、美味しい料理を食べて幸せになって欲しいな。
そう・・・いつか。
きっと!
end
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