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眠れぬ夜
夏の始まり 4


「ふ、不動?あっ!」



不動が足を絡ませ、腰を密着させてきた。

ぴったりと・・・///。



「やっ、不動・・・///。は、離して!」



不動の胸を精一杯の力で押してみたけれど、びくともしなくて・・・同じ男としてちょっと情けない思いをした。

そんな僕を見て、不動は鼻で笑ってる。



「お前、力ねぇんだなぁ。そんなんじゃ痴漢に襲われても抵抗出来ないぜ。」



絶句した!
ち、痴漢って言った?



「不動、僕は男だ!何で痴漢に会うんだ?」



僕が言い返した途端、一瞬笑みが止んだと思ったら、今度は片方の口角を上げて意地悪そうに笑った。



「現に今、あってるだろ?それとも、俺は別なのか?」



かあぁ〜・・・///。
身体中が熱を帯びた。

考えて見れば、僕は不動が好きだけれど、不動はそうじゃない。

僕の事を抱かないって言っていたけれど、それでも今でもずっとただの・・・ただのsexするためだけの存在って思ってるんだろうから。



・・・サミシイ。



暗い顔をしていたんだろうか?

不動の指先が僕の目元を掠め、手のひらで頬を包んで目線を合わせてきた。



「何考えてるんだ?悲しそうな顔して。」



その柔らかい声に僕の涙腺は弛んでしまいそうになったけれど、なんとか持ち応えた。



「・・・何でもない。不動離して、お茶にしよう?」



身を捩って離れようとしたけれど、不動は僕の腰を力強く掴んだまま、更にギュッと抱き締めてきた。



「鷺ノ宮・・・お前何で俺を部屋に入れた?」



「え?あっ!」



グイッと不動が股間を擦り合わせてきた。

たちまち僕のペニスは反応してしまい、不動に気付かれてしまった。



「俺とヤりたかった?」



「なっ、な・・・///。」



そんな事考えもしなかった僕は、不動を凝視していた。

不動の方も僕を見つめていて、なんだか妙に照れてしまう。

数秒の間そのままでいた僕達だったけれど、先に動いたのは不動の方だった。



顔を近付けてきて、もうすぐ唇が触れそうになるっていう瞬間に、不動が話しかけてきた。



「鷺ノ宮、お前は・・・。」



不動の吐息が僕の唇にかかり、熱さに身体が震えていたら、ドアをノックする音が聞こえてきた。



トントントン!
ガチャ。



「玲様!わたくしうっかりしてまして、塾のスケジュール表をお渡しするのを忘れていましたわ。」






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