眠れぬ夜
捨て猫 3
もう、ダメ。
激しく擦られ過ぎて、後孔が傷付いている。
先程まで感じていたのに、今はヒリヒリして痛い。
きっと出血しているかも。
今日の不動はどこまでヌケば、気が済むんだろう?
こういう男のことを絶倫っていうのかなぁ?
僕相手に何度も勃起するなんて。
ウレシイ・・・。
はっ。
何言ってるんだ僕は。
こんなに乱暴にされているのに。
愛情なんてヒトカケラも無いのに。
「あ!あ、ん。」
不動の熱さを最奥まで穿たれて僕はこの上なく身体が熱く、そしてトロトロに溶けていった。
「はぁ、はぁ。あっ、ん。」
ビクビクッ。
身体が痙攣する。
もう、無理・・・。
僕が地面に崩れ落ちる瞬間、不動が僕を引っ張り上げた。
ま、まだするのか?
そう考えていると不動は徐にペニスを抜き取った。
やっと開放される。
僕はホッとした。
このまま不動を受け入れ続けていたら、僕はきっと壊れてしまう。
不動は自分の身なりを整えて、僕を見た。
そして後孔に指を入れてきて精液を掻き出した後で制服を着させてくれた。
情事が終わった後の不動は何故か優しい。
そのせいで僕は・・・悩むんだ。
もしかしたらって。
不動、僕のこと好き?なのかもって。
そんな脈絡のないことを考えてしまう。
「鷺ノ宮、帰るぞ。」
不動に促されて僕は公衆トイレから出ていき、雨が降る中を歩いて行った。
歩いている内に、先程の仔猫のことを思い出した。
何処に行ったんだろう?
立ち止まって辺りをキョロキョロ見回すと、仔猫が此方を見つめていた。
僕が仔猫の方へ行こうとすると、不動が呼び止めた。
「飼わねぇんだったら行くんじゃねぇ。」
不動のイライラした声に驚いて、僕は不動の目をじっと見てしまった。
「中途半端に優しくして、置いてきぼりくったらそいつが可哀想だろ。」
僕は不動の言葉に、自分を恥じた。
そこまで考えていなかったから。
「鷺ノ宮・・・」
僕が俯いていると、不動の指先が僕の顎を捉えた。
そして、
ゆっくりと顔を近付けてきてから、
僕にキスをした。
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