眠れぬ夜
雷雨 5
不動は僕を抱くつもりなんだろうか?
嫌だ!
嫌なのに・・・。
不動の手に触れられると、何も言えなくなってしまう。
こうやって肌を重ねて近くで向かいあっているというのに、どうしてこんなに遠くに感じるんだろうか?
涙が頬を伝って一筋流れ落ちると、不動が唇と舌で舐め取ってくれた。
男の顔に唇を乞わすなんて、不動はどうかしてる。
玩具なら玩具らしく扱えばいいのに。
こんな風に優しくされると、心が苦しい。
「あっ!」
不動が僕の胸に手を持っていって乳首をキュッと摘まみ上げた。
もう、乳首を触られるだけでも感じてしまう。
乳首だけじゃない、体の全てを不動に撫でられるだけで熱くなって溶けてしまいそうになる。
僕はおかしくなってしまったんだ。
不動にペニスを扱かれると直ぐに達してしまった。
「早えなぁ。溜まってたのか?」
不動の囁くこんな言葉に、体の奥が疼いてしまう。
「んっ、あぁ?」
不動が僕の放出した精液を、後孔に塗り込め始めたので、僕は緊張した。
なぜなら不動が初めて、まだ使っていない後孔に指を挿れたからだ。
不動はいつも乾いている後孔に力任せにペニスを捩じ込んでくるから、僕は痛くて圧迫されるのを我慢しなければならなかった。
なのに・・・今日はどういう訳だろう。
不動の長くて男らしい指が、僕の蕾の襞を解しているような気がする。
「あ、あぁー!あ、ん、んーー、そこは、はぁ、ん、だめ、だ・・・」
僕の感じる秘部を不動は逃さず集中して攻めてきた。
「ここが、良いのか?」
僕は堪らずに腰を引こうとしたけど、ガッチリ掴まれて快楽から逃げられなかった。
指で感じて身悶えている僕に、不動は何を思ったのかいきなり指を引き抜いた。
急に触れられなくなって僕の後孔はヒクヒクと収縮していた。
「お前のココ、俺を誘ってるみたいだな。挿れて欲しいか?」
不動は襞を指で弄びながら聞いてきた。
僕は快感が欲しくて素直に頷いた。
すると不動は解れて柔らかくなった後孔に迷うことなく熱く猛々しいペニスを挿入し、内壁を突き始めた。
それからの僕は快楽に従順になり、不動の成すがままに揺り動かされた。
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