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距離なんてわからない。
3
そんな急に日本を発つ事になった小宮一家の人々。
当たり前だが、いそがしい時は時間が経つのも早くて今日はもう旅立つ日だ。
しかし一番落ち着かない・・というか実感がないのはまゆみだった。


そうか・・。
もう今日なんだねぇ。


割と冷静なまゆみは、みんなを空港で見送った後自分がこれから住む場所に向かった。


よかった・・割と遠くない。
ていうか・・・。


着いた家は周りよりも少し大きく、見た目もきれいで新しい。
こんなところに住めるのかと、内心すごく喜んだ。
どきどきしながらインターホンを押すと、・・・誰も出てこない。


え・・?何で?


どうしたらいいか分からないまゆみはその場に立ちすくんでしまった。
そんな時、ケータイがなった。

「はい」
『あ、まゆみちゃん?あたし、みゆ。平沢みゆ』


あ・・・平沢さん!


「あ・・今家の前にいるんですけど」
『ごめん!ちょっと用事であたしも家を空けるのよ』


え?嘘・・私、、どーすれば・・


『悪いけど、ポストに入ってる地図の場所に行ってくれない?』
「え?・・あぁ、ありました。?これ、どこですか?」
『それは私の・・はい、分かりました。今行きます。・・−ごめん!もう行かなくちゃ、じゃね!』

ツーツーツー。
通じなくなったケータイの画面をしばらく見つめた後、仕方がないので地図の場所に向かう事にした。


・・ちょっと遠いかな。


徒歩40分かかりそうなのでタクシーに乗ることにした。
一体どこなんだろ・・。
ま、いっか。


タクシーの心地よい室温につい眠りについてしまった。

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