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暖かな緑の下で


「なあ、アッシュ見なかった?」

『アッシュ様は先程、公務が終わった様子で休憩に入られるとおっしゃっていました』

「となるとあそこか…ありがとうラムダス!」

『ルーク様!ルーク様の公務はどうなさったんですか?!』

「俺は休憩〜」





アッシュがここ最近お気に入りの場所を見つけたらしい

屋敷内ではあるが敷地そのものが広い為、庭もかなり広い

1本の大きな木がある場所があった
そこは昔、幼いアッシュが母と共に育てるために植えた場所でもあった

手の平サイズの種から自分の倍以上に高く立派に育った木は今も綺麗な緑を彩っている




「あっやっぱりいた!アッシュー!おー…い?」

小走りで木に近寄るルークの足は自然に「彼」の頭上で止まった


いつも眉をしかめてなにかしらルークに怒鳴りつける面影はなく
やけに整った顔立ちと滅多に見れない寝顔でルークは座りこみまじまじと見つめてしまう





起きないなぁ

いつもなら誰が近寄ってきても起き上がるのに…

よっぽど疲れてんのかなー





「ん、…」


あっ、アッシュ起きたかな?


「るー…く」


おれ?俺を呼んだ?





うわっなんか寝言で呼ばれるのって嬉しいけど恥ずかしい…

アッシュどんな夢見てんのかな?


まだ昼過ぎだし起こすの可哀相、だよな…





などと考えていたルーク

少し暖かい風が吹いた

季節は春。休眠にはルークにとって持ってこいの季節でもある

気持ち良さそうに眠る彼を見てルークも次第に眠くなり、彼の隣に静かに寝転がる


「おやすみ、アッシュ」





葉と葉の間から所々に陽射しがもれる


眩しすぎないぐらいの柔らかい光


心地好い風が2人を包み込む



2つの紅は幸せそうな寝顔をしていたとか






「ルーク!起きろ」
「ん〜…アッシュ〜」
「お前、公務はどうした」
「アッシュが寝てるの見てたら俺も眠くなってそれで…」
「アッシュ〜、ルーク〜おやつを持ってきましたよ」
「ありがとうございます母上!!」

「この木もずいぶん大きくなったわね」
「そうですね」
「なんでアッシュと母上ってこの木を育てようと思ったんですか?」
「っな?!//」
「そうね…それは紅茶を飲みながらゆっくり話しましょう」
「はっ母上!!!」

この木の名前はルーク
名付け親はアッシュ

理由は秘密






―END―

オチがつかめなかった…!!

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