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クリスマス小説
7






俺が行くと、既に川崎さんは待っていて素敵笑顔を向けると




「どこで話します?」




と聞いてきた。
未だにあの笑顔が嘘だとは少し信じられないまま

「図書室」と言うと、俺達は図書室にむかった。




図書室はあまり人が来ないからか、埃くさく独特な匂いがした。





「黙っていてほしいの」






着いてすぐに川崎さんが、呟いた。





「あんたは、いつもそうやって人を馬鹿にしてきたんだな。」





「違うわ。貴方は一体何を知ってるの?」





「違わないだろ、
人前では性格良い振りして本当のところ相手を馬鹿にしてる。最悪な女だ。

相手を馬鹿にするのもいい加減にしろよ」




「‥‥よくわからないけど、貴方は私の思ってる事がわかるみたいね。

でも、馬鹿になんかしてないわ。こうしてないと、人は世の中で、うまくやっていけないのよ?」




「そんな偽りの自分ばかり人に見せてるから、

あんたは、相手の事を理解出来ない。あんたは孤独なんだな」




「あんた…うざいわね」




「あ?」




急に川崎さんの口調が、
変化した。






「初めて会ったような貴方にそこまで首を突っ込まれる筋合いなんか、私にはこれっぽっちもないし、


第一、貴方誰なの?名前くらい名乗りなさいよ」






「‥‥はぁ?」





「やっぱ名乗らなくても良いわ。さようなら、

もう二度と会うことはないと思うけど。」




「ちょっ、

あんたが腹黒女って、言い振らしちゃっても良いのか?」





「ええ、良いわ。
貴方の勝手にしなさい。

でも貴方が言い振らしたところで、私の築いてきたものが崩れるなんて思えないから!」





そう言うと、川崎さんはバンッと大きな音をたてて図書室から出ていった。








あんたが強気なら、こっちだって強気に出てやる!









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