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クリスマス小説
13




「一緒にクリスマス、
過ごしてやろうか??」


「断る」




「‥‥はぁ?」







「貴方の態度、言い方が気に入らないわ。」





『なんで、
そんな言い方で言うの』





「ったく素直じゃねーよ」




「は?」





「一緒にクリスマス、
過ごしませんか?寂しい者同士。」





「私は寂しくないけど…
付き合ってあげても良い」



「っつ、…本当にあんたの心ん中って矛盾だらけだよなぁ。」




俺が笑ってそう言うと、
急に彼女は顔を真っ赤にさせた。





驚いた。
彼女の真っ赤な顔は、
初めて見た。





『笑顔は不意討ちすぎ』







「あんた、可愛いな」




「は?」



「え、あっいや」




口からするりと出た言葉に彼女の顔は動揺していた。





「なぁ、
俺、あんたの事今、すごく可愛いと思ってるんだけど」




「‥‥うるさい」





「やっぱりクリスマスは一緒な。もう決めた。

はい、決定!!」




そう言ったら川崎翔子は、下を向きながら、





「しょうがないわね」





と小さく呟いた。
こういう時、耳が良くて良かったのかな。





「じゃあ、
アドレス教えてよ」





「本当にお節介だわ」






『でも嫌いじゃない』








本当に彼女は、
素直じゃない。でも、
俺だって結構嫌いじゃない






















「なぁ、クリスマスケーキ買っていい?」




「私、甘いの嫌いなの。
買う必要なんかないわ」




「えー」



「ほら行くわよ」




『折角作ってきたんだから買う必要なんかない』




「……」



「‥、何よ。じっとみて」





「いや別に」






こいつは、
ちょっと厄介だな。
まぁ、いっか。





「後で川崎さんのケーキ、公園で食べようなぁ」




「…なんでそんな事、
知ってるのよ」





「ないしょー」




「言いなさいよ」




「いやー。」





「また心ん中、覗いたのね」






「川崎さんって、
やっぱ、可愛いわ」





「‥‥ばか」







END.








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あきゅろす。
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