クリスマス小説
8
次の日の朝。
いつもより30分前に来て(通常なら遅刻ギリギリに着くところ)川崎さんのクラスで川崎さんを待った。
それから10分後、
川崎さんがクラスの人に笑顔を振りまきながら到着。
そして俺の顔を見ると一瞬(0.5秒くらいで普通の笑顔に戻したが)引きつった顔をした。
「川崎さん、おはよう!」
「…おはよう‥‥」
「あー‥俺、坂口総太郎ね」
「坂口君、何か用?」
「うん。今日一緒にお昼食べよう!?」
「良いわよ。じゃあお昼になったらいつもの図書室へ来て。」
「え?あ、うん」
川崎さんが、俺が予想していた言葉とは違う事を言ったので思わず拍子抜けしてしまった。
「…あのさ「あ、坂口君!今日はお弁当?」
「‥‥いやパンだけど」
「じゃあ私、お弁当だから一緒に交換しましょう?」
俺が言うより先に川崎さんが口を開いた。
なんなんだこの人は。
俺がいまいち川崎さんについてわからないでいると
「何、総太郎と川崎さんって付き合ってるのかよ?!」
急に肩を叩かれたので後ろを振り返ったら、一年の時に同じクラスだった大田が驚いた顔をして立っていた。
そして、その隣には
「‥‥かおり。」
「総ちゃん…」
悲しそうな顔をした元彼女のかおりが立っている。
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