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6000HIT企画小説
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でも、皆に優しい川上さんを独り占めにしたいとさえ思う。




と言っても、川上さんが子供の私を本気で相手にしてくれるとは思えないけども。




「でも、この町はとても素敵だと思うけどな」





突然川上さんが口を開いた。バスの中には、運転手の川上さんと、川上さんの横に立っているセーラー服の私しかいない。




バスの窓から見える風景はずっと、畑、畑、畑!!





「えー、この畑と森しかないようなド田舎が?」






「畑は、ソラちゃんのおばあちゃん、お母さん達、おじいちゃん、お父さん達が一生懸命野菜なんかを作ってソラちゃんに食べさせてくれるでしょう?

この森は、東京に行ったらこんなに素敵なものを見ることはなかなか出来ないよ。」




「別に私にとって、
この森はどうでも良いし」





「俺は、この森もあの畑もソラちゃんも好きだけどなー」








川上さんが笑顔で運転する






『ソラちゃんも好き』という言葉だけに私は一人で反応して顔を真っ赤にさせる。




川上さんの言う言葉に、






それほど深い意味なんてないことはわかってる。







でも嬉しすぎて、
私が顔を真っ赤にさせて少し綻びながら川上さんの方を見ると川上さんはニコニコしながらこっちを見ていた。








「え」






思わず視線が合ってビックリして両手で自分の顔を抑えると、







「ソラちゃん、顔真っ赤で可愛いなぁー」






とフフフと笑った。
私の気持ちを知ってか知らずか、ただ私の変な反応を見たいのか、二人っきりのバスの中では、川上さんは更に悩殺スマイルだ。





…私を窒息死させる気か!





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あきゅろす。
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