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6000HIT企画小説
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私がずっと黙っていると、川上さんが心配しそうな顔をしているのが、何となく見なくても感じられた。




「ねぇソラちゃん」





「……」





「本当に
東京に行きたいの?」





「行きたいよ。でも私は子供だから、まだ行ったって一人では生きていけない事ぐらいわかってるよ。




でも私、川上さんの気持ちを知りたかった。他の人の思いなんか別に良いの。でも川上さんって、何考えてるか全然わかんないよ」





「え?」





「私、まだ子供だし、相手にすらされてないってわかってるけど…それでも川上さんが好き。

だから、川上さんがどう思っているのか知りたい!川上さんは、いつも他人の考えしか言わないから本当の気持ちがわからないし、教えてほしい!!」







「‥‥」







私がそう言うと川上さんは黙り、私は自分の発言に後悔をした。…こんな事、言うんじゃなかったなぁ‥‥





「川上さん?」






恐る恐る聞いてみた。
すると、






「寄り道するね」







「え」






そう言うと川上さんは近くの公園の横に車を止めた。





そして大きなため息をつき、ハンドルに顔を埋める。







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あきゅろす。
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