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6000HIT企画小説
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「コーヒー飲める?」





「…あ、おかまいなく」





部屋の中は静かで物(家具)とかも余り無かった。
レイさんと名乗る男の人は、私にミルクたっぷりのコーヒーを置くとニコニコ笑った。



‥‥やっぱり悪い人じゃないのかな。




何で結局私はまだこの家にいるのかな?‥でも、この人なんだか、寂しそうで少しほっとけはし無かった。



だからまぁ、もう少し
したら今度こそ帰ろう。






そんな呑気な事を考えながらレイさん(一応私よりは年上っぽいので)の方を見ると、レイさんはこっちを見て





「俺、
もうすぐ東京に行くんだ」





と言い出した。





「……東京!?」





東京って‥あの素敵な物がいっぱいの!?






羨ましそうな顔で私が見ていたのか、レイさんはまた笑いだして、





「行きたいの?」







と聞いてきた。私が素直に頷くと「どうして?」と聞いてきたが、川上さんにしか話していない秘密を私と川上さん以外に教えるのは何だか少し嫌で





「田舎から出たいから」







とだけ答えた。
ふーんと言ってレイさんはソファにもたれかかり、少しつまらなそうな顔をしたが、しばらくしてから思い立ったように、




真っ正面に座っていたソファから立ち上がると私の横にひょいと座った。








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あきゅろす。
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