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5000HIT企画小説
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「洋一さんはずっと昔から気付いてたんですか」






「まぁ、あいつはわかりやすいからね。」




「じゃあ…」






「でも、あいつの気持ちには答えられない」






俺が自転車の椅子に座りながら言うと純子が「え‥、どうして」と動揺混じりに呟いた。







「あいつの笑顔は人を幸せにすんだよ。





だからこそ、
俺の為じゃなくてもっと他の奴の為にあの笑顔をわけ与えてやってほしい。俺にあの笑顔はもったいない。

じゅりならもっと素敵な奴が沢山いるから」






「‥‥」




「純子ちゃん?」






「なんか洋一さんは大人ですね。私はそんな相手のことを考えてあげられるほど、大人じゃないから、

ただじゅりちゃんの想いが伝われば良いなと思うだけです。」





「俺は大人じゃないよ。」






じゅりの気持ちは
昔から知っていた。




ただじゅりの気持ちを
知るたびに





じゅりの
笑顔を見つめるたびに、





俺の汚れた心が、
さらに海底の奥深くに、
沈んでいって、




みじめになる。
苦しくなる。




じゅりの純粋な気持ちを
この両手で、握り潰したくなる。





心の隅に小さいけれど
冷酷な俺が居て





ひどい事ばかり考えている





そんな俺を海底に潜めて、
出てこないように自分と相手との間の壁を分厚くする。






悟られないように、
笑顔の仮面をかぶって
隠してる。





いつかそれが捨てれる時
まで、俺はちゃんとした恋愛をしない。





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あきゅろす。
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