TOMORROW 剥ぎ取った仮面の中身 「どうしたの?」 切れ長の目を優しくさせて 私を見つめる。 女の先輩はその光景を見る とサッと教室の中に入って いき、先輩の隣にいた男の人は笑顔で消えていった。 「どうしたの?って…」 私が絞りだすように 言葉を発すると先輩は、 ハグを止めて私を見た。 「昨日の電話‥」 「ぁあ、 あれなら気にしないでね」 軽く先輩がポンと 自分の手をグーにして叩く 「気にしないでねって… かなり気にしましたよ!」 「俺、宮田に伝えなきゃ いけないことあんだわ」 先輩はそう言うと、 私の手を当たり前の様に 握ると歩き出し、 「俺、二重人格なんだ」 と言った。 「は!?」 前*#次 |