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trick




カイは、俺の腕を掴み、スタスタと歩き出した。
足の長さが違いすぎて、俺は小走り状態。



「てめぇ触るな!!てかどこに行くんだよ!」



必死に腕を外そうと暴れる。しかしカイはびくともしない。



「どこって、理事長室だろうが。紅、転入生なんだろ?」


「あ。」



完全に忘れていた。そうだ、俺迷子になってベンチで夢の国へ行ったんだ。

…約束の時間は、かなりオーバーしている。



「ったく、何でこんな森の中にいるんだよ…」


「普通に歩いてたらここにたどり着いたんだよ!」


「アホ。この森は校舎と全然違う位置なんだよ」



ひっぱられながら片手で地図を見る。



…最悪だ。

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あきゅろす。
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