一心同体(サソリ)
「ねぇデイダラ君」
泥「ん?」
あんまりよく話さない女子に話掛けられた。てか、お前うちのクラスにいたっけ?
「サソリ君って彼女いる?」
泥「…彼女…?うん」
彼女…旦那に彼女?…てか頭に浮かぶのは只一人。
泥「い…」
そこまで言ってやめた。だって認めたら負けだ…
泥「…いない…うん」
「本当に!?よかったぁ///」
あーあ。顔赤らめて、まだ可能性アリとか考えてんだろうな。可哀想に。
泥「…うん」
「ありがとね!」
そう言って、名も知らない女子は住でグループの女達とキャッキャとはしゃいでる。
泥「…彼女か…」
あれは彼女と言うのだろうか…?
泥「…違う…」
そう信じたい。
蠍「独り言なんて言って、寂しくないのか?」
いつの間にきたのやら、背後に旦那がいた。
泥「寂しいな」
蠍「痛いな」
泥「だって旦那が相手にしてくれないんだもん。うん」
蠍「…痛いぞ。マジで。」
泥「ノリだよ、ノリ。」
蠍「てか次移動だからいこうぜ。」
オイラ達は教室を出て、理科室に向かった。
『あ、サソリ!』
蠍「どうしたアリス?」
廊下でバッタリアリスに会った。
『ちょっと聞きたい事ある。』
蠍「なんだ?」
『…1対1で話たい。』
蠍「デイダラ消えろ」
泥「えぇ!?そこは先に行ってろだろ?うん」
蠍「早く逝け!」
泥「変換違うだろ!うん」
オイラは言われた通りにその場を後にした。
泥「…なに話てんのかな…」
気になる…
泥「…はぁ…アリス…」
蠍「アリスの名を口にすんな。」
泥「いつ戻ったんだよ!?うん」
蠍「今」
そう言って、隣に腰掛けた旦那。
泥「アリスなんだって?うん」
蠍「あ?…別に…」
泥「教えろよ」
蠍「気にすんな」
泥「気になる」
蠍「ただ、明日の事話ただけだ。」
泥「明日?」
蠍「明日二人で出掛けるから。」
二人で…出掛ける…
泥「…何処に?」
蠍「秘密」
泥「なんで?」
旦那はすっと立ち上がって言った。
蠍「デートだから秘密だ。」
旦那に彼女は居ないと思う
二人は付き合ってるって感じはしない
オイラから見たら
二人は夫婦って感じだ…
泥「ふーん…」
蠍「邪魔したら殺してやる」
泥「へいへい」
この二人はもう恋人の域を越した
…もしかしたら
いやもしかしなくても
夫婦という域も越えてる
この二人は…
互い欠けてしまっては生きていけないような…
二人で一つ的な…
そうだ、まるで…
泥「一心同体…」
蠍「なんか言ったか?」
泥「んや、別に…」
一心同体…
これが一番しっくりくる
(一心同体)
共に生き
共に感じ
共に消える
そんな感じ…
【でも、やっぱりオイラは…】
アリスが好きでたまらない…
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