素直じゃない(サソリ)
愛しすぎて最近ヤバい
蠍「はぁ〜…」
『最近ため息多いね。どしたの?』
お前だよ!お前のせいだ!
蠍「…別に…」
『…そう?』
おいそれだけ!?まじあり得ねぇし!もっとつっこめよ!
蠍「…チッ…」
『舌打ちしないで。ムカつく』
ムカついてんのは俺の方だ。いつになったら俺の気持ちに気づくんだ?あ゛?
蠍「…小娘が…」
アリスに聞こえないような声でボソボソと愚痴る。
『訳のわかんないサソリはほっといて、デイダラと遊ぼ〜』
なにぃ!?デイダラだと?あんな髷にアリスをわたすかっ!
『…サソリ』
蠍「なんだ?」
『手離してよ』
俺はアリスの手を掴んだ。引き寄せる訳でもなく、ただつかんだまま、制止した。
蠍「…」
『…』
つかんだはいいが、ど・どうすりゃいいんだ!?わかんねー…
『しかたないな』
蠍「え…?」
アリスの言葉と同時に、体がフワリとなにかに包まれる。
『しかたなから、ギュッてしてあげる』
抱きしめられた。
蠍「…た・頼んでねぇし…」
素直になれない俺の言葉に、アリスはニッコリと笑った。
『はいはい、じゃあこうさせて下さい。』
蠍「し・しかたねーな…」
素直になれない俺。でもこうやって抱きしめてくれるアリス。
(素直じゃない)
素直になれたら、俺から君を抱きしめてあげられるのに…
期待なんてしてないわ
【素直じゃない俺を、よく解っている君じゃなきゃ、今のこの幸せは無い】
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