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これが恋なら


『はぁ…』


泥「…」


最近様子がおかしい、愛しい人。


ずっとため息を漏らし、ある一点を見つめている。


『…はぁ…』


泥「…」


その視線の先には、オイラが嫌いな男の姿。


鼬「…お前最近ため息ばかり漏らしているな。なにか心配事でもあるのか?」


『えっ!?そ・そんな事ないもんっ///』


その男に話し掛けられ、明かに動揺する愛しい人。


鼬「そうか?ならいいんだが…」


男は心配そうに女を見つめ、頭を撫でる。


『…///』


俯いたまま、顔を赤らめるその姿が凄く愛しく思えるが、そんな姿をみたくない。


泥「…おい。任務の時間だぞ。うん」


『え、もう?わかった…』


残念そうに男から離れ、任務の支度をする。


鼬「…気をつけて行けよ。」


『う・うんっ!///』


男からの言葉にうれしそうに微笑む姿に苛立ちを抑えきれない。


なんでオイラじゃないんだ?


なんでイタチなんだ?


オイラの方がお前を愛してるのに


なんで…


なんで…


なんで…


泥「早くいくぞ!!!!うん!!!!」


『キャッ!;』


苛立ちを抑えきれず、彼女の手を引っ張り部屋を後にした。


『デイダラ;痛いってば!;』


手を引っ張られながら文句を言う女。


あぁ…


なんでなんだい?




愛しさと


憎さが入り混じる


暗い感情にオイラの心は支配される


…そうか…


もう終わりにすればいいんだ…


オイラは足を止めた。


『…?デイダラ?どうしたの?』


急に足を止めたオイラを覗き混む。


そうだ…


始めからそうすればよかったんだ…


泥「…」


オイラは女をじっと見つめた。


『…?なぁに?』


不思議そうに顔を傾ける。


泥「…」


そうだ…


そうすればよかっただけの話しじゃないか…


始めからそうすれば…

















殺してしまえばいいだけだ…

















『デイダラ?』


泥「…好きだ…」


『え…?』




(これが恋なら)


“好きだ”


その言葉と同時に


彼女の胸にクナイを突き刺した


恋はピンク色だと言うけれど


オイラの恋は


真っ赤な


真っ赤な


血の色に染まった…






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あきゅろす。
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