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悪魔


蠍「アリスおいで」


そう言って手を差しのべてくれたサソリが死んだ


『サソリ…』


涙を流し続ける私に手を差しのべてくれたのは飛段だった。


飛「いつまでも泣いてんな、俺が側にいてやるよ」


私はその手をとり、歩く事を決意した


『そんな…』


その飛段も死んだ。


『飛段…』


私は泣き続けた。


泥「アリス…大丈夫だ、オイラが居るから…だから泣くな…うん」


そんな私を抱きしめてくれたデイダラ。


私はデイダラの手をとり、また立ち上がった。


『え…デイダラが…』


そんなデイダラも死んだ。


私はまた泣き続けた。


なぜ神は、私から大切な人を奪って行くのだろう…


そんな事を考えている時、イタチが私に手を差しのべてきた。


鼬「アリス…泣くな。俺がいてやるから…」


『イタチ…』


差しのべられた手を、掴む事が出来ない。


私に手を差しのべてくれた人は死んでしまう。


『…ごめん…』


そんなイタチの手をとる事はできなかった。


だってそうでしょう?




私がこの手をとったらあなたが消えてしまう気がしたから…


イタチの手をとらず、私は立ち上がった。


『…』


あぁ、私は悪魔の子なんだろうか


『…皆ごめんなさい…』


私さえ居なければ、皆は死ななかったのかもしれない。


私さえ居なければ、サソリも飛段もデイダラも、皆今頃笑っていたのかもしれない。


『悪魔…か…』


確かに存在するのであろう


悪魔


というやつは


確信はある


悪魔は個々にいるから…




(悪魔)


それは私自身だから…






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あきゅろす。
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