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え―皆様、みなさま/みんな




「クロナ、お前この前なまえと2人で出掛けたそうじゃないか」


ぎらりとキッドの瞳が光る。しかしクロナはそれに臆さず、きゅっと眉を引き締めた


「わ…悪い?」

「悪いも何も…」

「キッドくんはなまえと出掛けたことは無いの?」

「うぐッ…」


クロナの言葉がキッドのハートにぐさりと刺さった。クロナの腹の中でラグナロクが爆笑している


「……俺はだな、なまえはお前のものでは無いと言いたいんだ」

「なまえは…ものじゃないよ」

「そ…それは分かっている」


なんだか話の先が見えない。あまりないクロナとの会話はキッドにとって難しいものだった。そこに近くで読書をしていたソウルが見計らったように話に入ってきた


「なまえが好きな奴はお前だけじゃないんだよ。だから抜け駆け禁止。

抜け駆けなんてcoolじゃねえぜ」


「!ご、ごめん」


クロナは目を見開いた後ゆっくりと頷いた。そしてお腹から服を突き破るようにしてラグナロクが飛び出す


「ぐすぐずうるせーんだよ餓鬼共が!用は告白も出来ない意気地なしってことじゃねえか!丸め込まれてんじゃねえぞクロナァ!」

「えええ、い、いたっ叩かないで」


ぽこぽこと小さいラグナロクがクロナの頭を叩く


「いいかよく聞けお前等!なまえはなァ、俺のもんだ!

そしてなまえのもんはすべて俺のもの!」

「凄まじいジャイアニズムだな…」

「じゃいあ…?」

「剛田さんちのオレンジ色の服の歌手のことさ」

「へ…へえ…」


こっそりとソウルから教えてもらったクロナはもう一度、じゃいあにずむ…と呟いた


「ラグナロク、悪いがそれは間違っている。なまえは俺のものでありなまえのものはすべて俺のものだ」

「お前もか」

「そ…それだったら僕だって…」

「きりないからやめろ」


はあ、とソウルがため息をつく。自分もなまえに好意を抱く男の1人だがどうしてもこの闘いに勝てる気がしない

敵が多いうえ、強者ばかりだ。目の前の者達のように。


「気になったんだが、ラグナロクお前クロナとなまえが仲良くしてるの一番近くで見てて黙って見てたのか?」

「んな訳ないだろうがァ!なまえに嫌われない程度にいやがらせしまくってやったぜ!」


キッドとソウルが心の中で勢いよく親指を立てた


「こうなったら、正々堂々決闘して誰がなまえにふさわしいか決めようではないか」


びし!と人差し指をクロナに向けるキッドの顔は本気だった。それに対してクロナは慌て、腹から出たラグナロクがキッドに向かって中指を突き出した


「いいと思わないかソウル」

「ん…あぁ…いいんじゃねえか?」

「そうと決まったら証人を立てなくては」


確かに3対1となったら3人はなにをするかわからない

生徒はあてにならないので、ここは教師が適役だ


「マカ!シュタイン博士がどこにいるか知ってるか?」

「シュタイン博士…?」


近くで椿と話し込んでいたマカにソウルが尋ねる。マカは首を横に振り、椿が思い出したように言った


「シュタイン博士ならなまえちゃんと2人で出掛けたよ……?」




「「「「………え?」」」」








え―皆様、みなさま

(漁夫の利という言葉を、
ご存知ですかな?)



((やられた……!))














:)ななななんて残念な小説……!!なまえちゃん出てないし!

判明したこと⇒複数の人数が出ると私の小説は終了する

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あきゅろす。
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