槻木くんは猫離れができない
八
僕は保健室のベッドの中で今日の出来事を統合していた。
すぐ美術室に戻るつもりだったが、熱を測ったら37度2分の微熱があったのだ。
養護教諭の先生に休んで行きなさいと言われたので素直にベッドに横たわっていた。
あの絵、猫の爪によると思われる腕の引っ掻き傷。
槻木清羅が猫をたくさん飼っているという噂は信憑性を増した。
僕はもう抑えきれなくなっていた。
槻木君に猫を触らせてもらおう。
熱が上がった気がしたので、心を鎮めるために目を閉じる。
そしてそのまま放課後まで眠ってしまったのであった────
<<
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!