GAME2
さぁ、
黒チームがバトンタッチを終え、
ようやく全チームにバトンが渡りました。
ここで順位整理をしておきますと、
トップは黄の轟、
2番手は赤の七条、
3番手は白の海辺、
そして4番手は黒の古谷となっています。
畑
「おぉ…。
手しか写ってないとはジャーナリストの端くれとして一生の不覚!」
三葉
「?」
津田
「たかがリレーで泣きすぎだろ!」
そしてトップグループですが…?
あぁ、
近付いて来た近付いて来た!
トップ轟順位危うし!
後方から七条と海辺が速いペースで迫って来ています!
七条
(走ってるとスゴくすーすーして気持ちいい…。)
轟
(早くアレ付けて、早く気持ちよくなりたい…。)
海辺
(なんとなくだけど、前二人に並びかけたくない…。)
しかし、
轟にも意地があります。
なかなか接近を許しません。
横島
「古谷ー!
お前はアイルトン・セナだー!」
古谷
「セナ様ー!!」
さぁ!
後方でくすぶっている古谷が猛チャージ!
セナパワーで追撃開始でしょうか。
魚見
「セナって誰ですか?」
横島
「90年ぐらいに一世を風靡したF1ドライバーよ。」
津田
「ほー…。」
(実は知ってるからツッコミにくい…。)
再び走者は集団となりつつあるようです。
コーナーを駆けていく黄、
それに追随する赤、白、
最後尾に猛チャージを見せる黒。
抜け出すのはどのグループでしょうか。
膠着状態のバトルが動きを見せる時はいつか。
勝負の行方はまだ分かりません!
誰が勝つのか全く見当がつかないバトルが第2走者で繰り広げられています!
海辺
「ひー!
ちかれたー!」
三葉
「ナナコー!
負けたら全員でグランド20周だよー!」
中里
「うっ!」
時
「ゲッ!」
海辺
「いやー!!」
おっと!
ここで白の海辺がスーパーダッシュを見せた!
ぐんぐん前との距離を詰めて七条を抜きにかかります!
五十嵐
「七条さん!
頑張ってー!」
天草
(初めて声援らしい声援が飛び出たな。)
そして今海辺が追い抜き完了!
ターゲットは轟へと変わり、
再び浮上のきっかけを狙っています!
見事な走りを見せます!
海辺!
一方で追撃中の古谷はまだ彼方。
黒の逆転はまだ見れそうにありません。
ずるずるとペースを落として離され始めましたが、
少し古谷には疲れが見えますね。
飛ばしすぎが原因でしょうか。
轟
「す、スズちゃん!」
萩村
「ネネ!
あともう少しよ!
頑張って!」
轟
「鼻が詰まって鼻息荒くできないよ!
辛い!」
萩村
「変な所にこだわるなー!!」
おっと、
黄にトラブル発生でしょうか?
さて、
いよいよレースは終盤へと入ろうと言う所。
大きく離されている黒以外はまとまった集団での走行が続き、
トップと言えど余談を許されない状況となっております。
順位は現在トップが黄の轟。
第3走者の萩村へとバトンを繋いで行きます。
次に走るは白の海辺。
中里へと繋ぎます。
そして赤の七条は五十嵐へ、
黒の古谷は津田コトミへとバトンをパスして行きます。
さぁ!
ここをしっかりと抑えたい各陣営!
どうでしょうか!
轟
「スズちゃぁぁぁぁん!」
海辺
「チリー!」
七条
「カエデちゃーん!」
バトンの受け渡し完了!
ここでの順位変動は見られず!
黄グループ、
トップキープ成功!
萩村が懸命なスタートダッシュで堅守!
負けじと中里、
そして五十嵐もしっかりとついていきます!
古谷
「津田君の妹ー!!」
コトミ
「ついに私が覚醒する刻が来たようだ!!
いいか愚民共!
私の力を甘く―」
古谷
「早く行って!」
せかせか…
津田
「うちの愚妹が申し訳ない。」
魚見
「Σ( )」
天草
「兄は大変だな…。」
黒は出遅れましたね〜。
逆転優勝は厳しい様相となってまいりました。
津田コトミのスタートがよくありません。
さぁ、
トップグループに再び目を移しますと、
なんと逆転しています!
トップが萩村から中里へと変わりました!
時のミスを挽回して白がトップ奪還!
第2、第3でしっかりとギャップを埋めました!
そして今度は2番手の萩村と3番手の五十嵐がやり合っています!
黄と赤のバトル勃発!
畑
「五十嵐さんが萩村さんを抜けることができたら、彼女に何かあげようかしら?」
天草
「ほう。
何をあげるんだ?」
畑
「うーん…。
津田君の半裸をじっくり見物できる権利とか?」
津田
「俺の人権はいずこ…。」
現在トップは柔道部の白、
2番手は桜才2年が構成する黄の萩村、
3番手は3年の赤、
そして4番手はその他組の黒となっております。
白は一時3番手まで落ちていましたが挽回して再びトップ、
やはり普段から走り込んでいるため、
走行性能の差が出ます!
一方の黒は横島が一時2番手だったもののトラブルで最後尾まで減速、
そのトラブルを古谷もコトミもリカバリーすることはできず、
差は開く一方です。
そんな中一番激しいバトルをこなしているのは赤と黄!
両者の差は付かず離れずをずっと続けて来ました。
五十嵐
(は、萩村さん速いわね…。
追いつけない…。)
萩村
(くっ…。
五十嵐先輩、速くてなかなか差がつかない…。)
コトミ
「うー!
リロード間に合わなくて残像ダッシュができないよー!」
五十嵐
(その後ろは…。)
萩村
(もう来ないわね…。)
さぁ、
最終的にどこが頭一つ抜け出るのでしょうか!
いよいよバトルは残りわずかとなった所でございますが、
ここで風が強くなってまいりました!
まさに天王山、
ここはきっちりと押さえておきたい各陣営!
最初にバックストレートに入るのはどのチームなのでしょうか!
三葉
「チリー!
あとちょっとだよーっ!
ファイトー!」
中里
「はぁ…、はぁ…、飛ばし…、すぎた…。
向かい風…、強…。」
轟
「スズちゃん!
チャンスだよ!」
天草
「負けるなー!
五十嵐ー!
○○○ー!」
七条
「カエデちゃーん!
○○○ー!」
畑
「風紀委員長ー!
○○○ー!」
五十嵐
「私に卑猥な言葉をかけないで!!」
おっと、
今度は赤にマイナートラブル発生でしょうか?
何やらもめている様子です。
さぁ、
そんな中なんと白の中里が失速気味!
天王山でこれは青天の霹靂であります!
萩村と五十嵐の姿がどんどん大きくなってまいりました!
横一線のサイドバイサイドに持ち込めば勝負の行方は分からなくなります!
中里
「もう…、ひとふんばり…!」
萩村
「行ける!」
分からない!
まだまだ分からない!
五十嵐
「あともう少し…!」
第一コーナーを回った先にあるバックストレートを過ぎればアンカーへとバトンは繋がります!
そして運命は、
女神は誰の味方なのか、
最後のバトン受け渡しはもうすぐそこです!
トラブルフリーで逃げ切りたい白、
なんとしてもバトルに持ち込みたい黄、
そして漁夫の利を得たい赤、
奇跡の大逆転を狙う黒!
各人ラストスパートをかけました!
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