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津田君のいけない所
急いでいたのでさっさと買い物は済み、帰路に就いていました。




魚見
「タカ君、荷物片方持とうか?」

津田
「大丈夫ですよ。
軽いですから。」

魚見
「そう。
じゃあ、私はタカ君の腕を持ちますね。」

津田
「それは"絡める"でしょ。」

魚見
「…ねぇ、タカ君。」

津田
「はい、なんですか?」

魚見
「姉弟間で、敬語っておかしいかな?」

津田
「まぁ、見かけませんね。
昔ならともかく。」

魚見
「じゃあ、今タカ君が敬語使ってるのも、おかしい?」

津田
「え、いや、義兄弟なわけですし、それはおかしくないんじゃないですか?」

魚見
「いいんだよ。
ナチュラルに接して。
肉体的な接触も可。」

津田
「この流れで肉体的接触はおかしいよね?」

魚見
「もう。
損な弟。
お姉ちゃんなのをいいことに、どさくさに紛れて胸でも触ればよかったのに。」

津田
「大丈夫、俺の理性はそんなに弱くはない。」

魚見
「フフフ。
よし、タカ君は今日も安全っと…。」

津田
「あんたは危険だよ…。」

魚見
「タカ君、ツッコむ時は敬語じゃないのに。」

津田
「う…。
まぁ、なんかコトミにツッコミ鍛えられたせいか、このスタイルが確立されてしまいまして…。」

魚見
「そうなの。
でも、誰も気にしてないと思うよ。
みんな、タカ君にツッコまれたいと思ってるし。」

津田
「そうですかー。」

魚見
「あ、肉体的なことは知りませんよ?」

津田
「むしろ知りたくないよ。」

魚見
「…そう言えば、昨日風呂場で七条さんと何があったの?」

津田
「え、いや、あれは七条先輩が風呂場に入って来そうになったってだけですよ。」

魚見
「そうでしたか。
てっきり、裸で交わりそうになったのかと。」

津田
(だから肉体ネタ多めだったのか。)

魚見
「タカ君は、七条先輩のことどう思ってる?」

津田
「いい先輩ですよ。
優しいですし、俺のことよくフォローしてくれますし、すぐボケるけど…。」

魚見
「そうなんだ。
タカ君は、気になってる女の子とか、いるの?」

津田
「気になる…。
…。」

 バッ

魚見
(急に振り返ってどうしたのかしら?
そんなに気になってる人がいるの?)

津田
「お姉ちゃん、ちょっとこっちに…。」

魚見
「う、うん?」
(裏道?)

津田
「早く帰んなきゃいけないんで手早く済ましますから。」

魚見
「タカ君?」

津田
「大丈夫です。
心配しないでください。」

魚見
「う、うん…。」

津田
「お姉ちゃん、もうちょっと寄ってください…。」

「!
タカ君、あの…。」

 ドキドキ

津田
「やっぱり、一度意識すると、気になるんですよね…。」

魚見
(ち、近い…!)

津田
「…。」

魚見
(た、タカ君のことだから、そんなわけないよ!
うん!
どうしたんでしょう?)

 にゅっ


「…あ。」

津田
「やっぱいた。」

魚見
(!?
ほ、ほらやっぱり、タカ君だもの。
やっぱりタカ君は…。
…。
でも、これはなんでしょう?
タカ君が朴念仁なのは分かってるし、勘違いされやすいのも知ってるけど…。
でも、ものすごく…。
おかしいな。)


「勘がよくなったわね。
こりゃ困ったもんだ。」

津田
「まったく、そうやって人にまとわりついてると、そのうち通報されますよ。」

魚見
「……。」


「まぁまぁ、私は人の行動や素をさらけ出してあげたいだけだから。」

津田
「あんたが晒したいだけだろ。」

魚見
「タカ君、夕食の時間です。
早く帰りましょう。」

津田
「え、あ、はい。」

魚見
「遅れちゃいます。
急ごう。」

津田
「ちょっ、待ってくださいよ!
はっ、畑さん、また今度!」


「バイバーイ。
…あー、ありゃお怒りですかね。」




ウオミー怒っちゃった。

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あきゅろす。
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