短編小説 15 春「じゃあお言葉に甘えて…今日はホントに楽しかったよ」 美「うん」 春「何より美幸とこれてよかった。なんか夢のように時が遅く感じる。何でだろう…何故か俺ドキドキしてる」 ホントは美幸が側にいるから。美幸の顔が見れるから。美幸と一緒にいられるから。でもそれは今まで許嫁としてだ。 でも… 俺は…これからは… 春「俺さ…最初はビックリしたよ。まさか自分に婚約者が出来るなんて、しかもとばっきり美人で可愛い」 美「美人だなんて」 春「まぁ性格は難があるけど…」 ビジッ 春「ずみまぜん…」 美「全く…一言多いのよ。でも、私もビックリしたわ。最初は…最初は別にお祖父様のためならと思ってた。だけど…だけど…」 春「やっぱりただ許嫁だってのが引っ掛かって邪魔している。二人はこのまま結婚したらたぶん、幸せにはなれないと思う……違うかい?」 美「春樹の言うとおり…私達…このままじゃダメになるわね。もう隠してられないもの」 春「じゃあ二人で今思ってること一緒に言おうか」 5,4,3,2,1… 『好き…愛してる』 [前へ][次へ] [戻る] |