[携帯モード] [URL送信]
素直な気持ち 5









「…………。」



…最後まで、冷たい…突き放す言葉だった。







優しい言葉や、放っておいた事への
謝罪の言葉が聞けるとは…思っていなかったけど、
…でも、それにしても冷たいよね。



相手にされてないとはいえ、一応…
仮にも、彼女なのに…







やっぱりダメなんだ、…私達。  




……もう、これ以上は……






「…あの、今まで有難うございました。」
「…もう、明日からは…来ません。」

「…お仕事、頑張って下さい。」




「……さようなら……」






彼の顔を見る事が出来なくて、
下を向いたまま…急いで、鞄を抱え込み
…ドアに向かう…




…泣きたくなんかないのに…自然と涙が滲み出た。



もうこれで…最後だと思うと切ない。

心が締めつけられて…苦しい。





出来れば、もっと一緒にいて…
2人の楽しい思い出を作りたかったな。








応接室のドアに手をかけた…
でも…スグに手が動いてくれない。


暫く、ドアの所で逡巡してたけど…、

思いきってドアを開け…応接室を後にした。





ドアを開けた後は、全く雲雀さんの顔を見ずに…
そのまま、逃げ帰るように飛び出した。












[*前へ][次へ#]

5/23ページ

[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!