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素直な気持ち 11




休み明けの学校が、……始まった。



今日は、朝からずっと…もの凄くドキドキしている。
まるで、今日こそ、雲雀さんに告白しよう!!
と、心に誓った…あの時みたい。

最も、――状況は、まるで…逆だけど…ね。





何事もなく、授業が終わり…あっという間に、もう…放課後。
何時ものように、友達は…先に帰った。
だって、私は応接室に行くって思われてるから。

いや、今日は…久々に…本当に行くんだけど…。



……でも……。

さっきから、勇気が出なくて…
自分のカバンを開けたり閉めたり…落ち着かない。




…どうしよう…、
告白より……勇気が必要かも?


告白した時は、
何というか、勢いのような…当たって砕けろ!みたいな…?
――蛮勇(バンユウ)とも言えるものが、あった。

でも…今回は…流石に、そんなものは出ないし…。
普通の勇気すら、なかなか出ない。






…正直…雲雀さんに会うのが…怖い。





休日の家で…
キレイに終わりにしたいなんて、そんな事を考えたけど…
でも、もしも…酷く冷たい言葉を投げかけられたら?
―― そう考えると、とても怖い。

だって、彼の事だ…、
もしも会ってくれたとしても…終始無言か、冷たい言葉が降って来るか…、
恐らく、そのどちらか…だよね?



もしかしたら、
一生立ち直れない程…冷たく酷いコトを言われるかも?

自分が悪いのだから、謝りに行くのだから…
少々の事を言われても、我慢するつもりだったけど、
イザとなると…
とても怖く、どうしても足が…応接室に向かってくれない。



どうしよう…どんどん、時間だけが過ぎて行く。






教室にある時計を見る…。
早くしないと、下校時間になってしまう。

そうなれば、謝る所か、
見つかれば…きっと容赦なく咬み殺されるに違いない…。
そんなコトになる訳には…いかないよね。


それじゃあ、私の計画は台無しになるし…、
余計に雲雀さんを怒らせるだけだ…。

――仕方ない、もういい加減に…
潔く覚悟を決めて…謝りに、行こう!






やっとの思いで、決心を固めた私は、
一路、応接室に向かった。











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あきゅろす。
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