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必然の再会 6



でも、いくら…
会話に応じてくれたからと言って、


『実は、今でも貴方に憧れています。』  

…なんて事までは、流石に言えないよね。





あまりに素敵に成長した、雲雀さんと会えただけで
ラッキーだった。

私じゃ、こんなに素敵な人の隣りは…
似合わないって…自覚あるし。




それに、きっと素敵な美人さんが…
彼の隣りの定位置を…キープしてるに違いない…。
これほどの人が、未だに独りでいるなんて事…ないだろうしね…。

普通…周りが放っておかないだろう…。
ま、本人がそんな事に関心ないなら、
…別かもしれないけど…。



どちらにしたって…
私なんかを、相手にしてくれる筈がないし…。



超久々に、雲雀さんに出会えただけで、
会話を出来ただけで…嬉しかった…。

…今日は、並中に来て…本当に良かったな。








そんな事を考えながら、
野球部の練習風景を見ている振りをしながら、

隣にいる雲雀さんを…チラッチラッと見ていた。



「…ん?……何?」  


勘の良い彼に気がつかれて、少々慌てる。





「えっ、いえ…何でもないです。」



「構わないから…遠慮なく言いなよ。」


鋭い瞳で催促され、仕方なく答えた…。






「あの、今日…並中に来て…」
「雲雀さんにも会えたし、良かったな…と思ってただけです。」



「…そう。…それだけかい?」



「えっ、えっと…はい、それだけです。」







「…ふぅん。」
「じゃあ、どうして君の顔は―― そんなに、真っ赤なんだい?」



何処となく…意地悪な表情の
二ヤリとした笑顔で突っ込まれた…。






…えっ!

やっぱり未だ、…赤い顔のままだったのかな?



指摘されると、余計に赤くなる…。



…わっわっ! 

…どうしようっ!!









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あきゅろす。
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