必然の再会 2 そんな、甘酸っぱく、時にはホロ苦い独特の時期は、 何となく無難に過ごした私も… 一人前に… “恋” はした。 中学の時の恋は…、実は…奥手だった私の初恋だった。 中学に入学してスグに知った、その人物に… …気がついたら恋をしていた…。 いや、恋というより…“憧れ”に近い感情かな。 だけど… その人に話しかける所か、近くに寄る事すら出来ない… だた遠くから見つめるだけ…、 それも大勢の人の影に隠れて、こっそり遠くから見るだけ… …そりゃ…そうよね? 私みたいな者が… 彼と関わる事なんて、出来る筈がないよね? 何しろ、私が恋した相手…憧れていた相手は… あの有名な“雲雀恭弥”だったのだから… ……雲雀さん…… 彼は今、…どうしているんだろう? 噂では…当然、今でも並盛の秩序であり、 並盛の支配者である事に変わりはないらしい。 …何だか雲雀さんらしいな。 実は…私にとって雲雀さんは、…今でも憧れの人だ。 だって、彼ほど… 私の心を掴んだ人が、未だに他に――いないから…。 まぁ、あんなに強烈に印象に残る人って…そうそういないだろうし。 私が…恋愛に消極的なせいもあるけど… 彼以外に“何時も見ていたい”なんて思う人が現れないのだ。 中学時代の雲雀さんは、とっても怖い、恐怖の象徴でもあると同時に、 並中や、並盛に、何かトラブルが起こった時などには… とても頼りになる存在で…、 彼が同じ中学であるという事は、安心と安全にも繋がっていた。 普段は、風紀に厳しく怖い存在だし、 “群れてる”という理由で、咬み殺されそうになる人達もいたり…(汗) 迂闊に、近寄る事すら出来ないのは当然… 廊下を通る姿を見るだけで、皆が緊張する程の人だったけど… 他校生に絡まれたりした時は… 何処からともなく現れて、相手を一撃で倒し、 助けてくれると…噂で聞いた事がある。 (でも、助けたのではなく…) (風紀を正しただけ…と言われるらしいけど(苦笑)) 私には、そんな経験はないけど。 そんな噂話を聞いて、ちょっと羨ましかったりした。 [*前へ][次へ#] [戻る] |