[携帯モード] [URL送信]
必然の再会 15




僕だって…
人並みの感情は持ち合わせているんだ…、一応ね。


他人より感情の起伏がないように感じるだろうけど、
意志の力で抑えている部分だって…一部だけど、あるんだ…

だから、初恋の相手が居たって…
そんなに…驚く程の事じゃないだろう?





最も…こんな感情がある事を…
誰かに話したのは、君が初めてなんだけどね…。

何故だか分からないけど…
君になら、僕の本音を晒しても良い気がするんだ。

君ならば…
全てを受け入れてくれそうな、そんな気がしたんだ…。






にしても、さっきから…反応が面白いね。

顔を真っ赤にして、
口をパクパクしている所なんて、さながら、金魚のようだね…。


ついつい、意地悪な事を言ってしまいたくなる。

でも…かなりパニックになってるらしいし、
取り敢えず…今は、これぐらいにしておこうか?






突然に、姿を消してしまった事への…
“借り”はいずれ返して貰えばいい。


何しろ、時間はたっぷりあるのだしね。






僕は、あの時の二の舞はしないと決めてる…。


君が突然消えてしまった時に感じた…
…あの、心にぽっかり穴が開いたような消失感…

または、枯渇感とも言える感覚…
“アレ”を感じるような事態には、絶対にしない…。






もう二度と、…君を、逃がさないよ。  




……覚悟しておきなよ?……







再び“出逢うべくして出逢った”君と…


今度こそ、後悔のない未来を築くために…。

二人揃っての第一歩を、…此処(並中)から始めよう。





それにしても…
こんな粋な再会の演出場所になるなんて…


流石、僕の学校(並盛中学)だね…。






…クスッ…












[*前へ][次へ#]

15/17ページ

[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!