必然の再会 14
大人しそう見える彼女だけど、
校内で何か騒ぎがあった時に、僕が出動すると…
必ずと言って良いほど、ファンクラブの他の女子達と一緒に…
遠くからそっと見ていた…。
大勢の視線の中でも、取分け熱く感じたその視線の主が、
僕に、直接話しかける事も、
積極的にアプローチして来る事も、一切なかったけど…
あまりに熱心に見られている事に…
一種の心地よさを、感じていたものだった…。
あの時の…あの熱い視線と、同じモノを再び感じて…
…一気に蘇る、過去の気持ち…
僕にしては珍しく…心臓が少し高鳴っている…。
強敵を目の前にした時とは、違う種類の…“高揚感”。
彼女の反応を見て…その視線の熱さで…
今でも、僕の事を想ってくれているのだろうと…
そう確信する一方で、
昔の事を思い出しているダケかもしれない…との不安が過(よぎ)る。
不安なんて感情…全く、僕らしくないね…。
この気持ちをハッキリさせる為にも…
彼女に単刀直入に…問い正そう。
僕と付き合う気があるか、…否か?
僕の言葉に
面白い程に、素直で分かり易い反応をする彼女…
その反応をもっと見たくて、僕にしては珍しく
…次々に言葉を重ねる。
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