必然の再会 1 あぁ…懐かしい…並盛中学校…。 一体何年ぶりだろう… 高校進学の時に、親の転勤について行き、並盛を遠く離れて…数年。 縁あって…また、この並盛に帰って来た。 想い出深い並盛中学を見たくて…今日はワザワザやって来たけど …ココは変わらない。 校舎もグランドも… 私が通っていた頃と、殆ど変っていないようだ。 野球部が練習してるみたい…、賑やかな声が聞こえて来る。 …ちょっと、見学させてもらおうかな。 ゆっくりとした足取りで、グランドの方に向かった…。 こうして見る懐かしい風景に、胸が一杯になる。 私が通っていた頃より、 少し成長したように思える木々の葉擦れの音が、耳に心地よい。 ゆったりした面持ちで過ごしていると、自然と思い出すのは… ココで過ごした中学生時代…。 貴重で…もう二度と来ない…青春時代の一幕を過ごした場所。 あの時の私は…第二反抗期真っ盛りの… 思春期特有の不安定な精神で、自己形成の模索の日々。 と、言っても…私は大人しい性格だったし、 外見的に激しい親子の葛藤もなく、 …心の中の疾風と、孤独に戦っていた気がする。 なので家でも学校でも、特別に問題を起こした覚えも無いし、 ごく自然な流れで親離れをし、 友人達との時間を楽しみつつ… …自室では、悶々と1人で考え事をしてた記憶がある… [次へ#] [戻る] |