異常事態 8
……キィィン…! …ドスッ!!
完全に油断していたディーノさんに…
飛んできた恭さんのトンファーが直撃した!
((……っ!!……))
恭さん以外の皆が…固まる。
恭「……跳ね馬。…彼女に気安く、触らないでくれる?」
ディ「ってえなぁ!!…イキナリ何すんだ、恭弥っ!!」
ディーノさんの言葉は、完全無視し、
――僅かに殺気が漂う恭さんが、マリィさんを自分のほうに引き寄せ…。
ディーノさんから引き剥がし、2人の間に割って入る…。
…その様子に、皆、一様に驚いている様子だ…。
山「まぁまぁ、ヒバリ…。久しぶりの再会みたいだし、そんな怒んなよ?なっ?」
恭さんが、イラついた様子で山本さんを見る。
恭「…そう言えば、山本武、獄寺隼人の二人も、彼女を知ってるようだったけど、どんな関係?」
山「えっ?…オレ?…オレは以前、中規模ファミリーとの取引の話が持ち上がった時に、
マリィに相手の情報を集めて貰って…、仕事を成功させた事があんだ!あん時はホント助かったぜっ!」
マリィ「本当に…上手く行って良かったです。それに、山本さんと仕事出来て楽しかったです。」
――にっこり、可愛らしく微笑みながらマリィさんが答える。
山「あぁ…!オレもだぜっ!」
恭「そう。…獄寺隼人は?」
獄「オレも、似たようなもんだぜ。ボンゴレに敵対してるファミリーの真意を探って貰って…
お陰で奴らの本音が解ったから、無駄な抗争をせずに済んだんだ。」
「あれは…期間も長かったし、相手は、妙に用心深い連中だから、かなり大変だったが…マリィのお陰で上手くいったぜ。」
そう言いつつ、獄寺さんが、
ほんの僅か微笑みながら…彼女の方を見た。
…マリィさんは、恥ずかしげに笑みを零しつつ、少しペコリと頭を下げ…
マリィ「長くお待たせしたのに、辛抱強く待って下さって…途中の獄寺さんのアドバイスが成功の要因だと思います。」
「あの時は、本当に、有難うございました…。」
獄「あ…いや、オレの方こそ、アンガトな…。」
そんな遣り取りが気に入らないのか…恭さんが、ムッとした顔をする…。
――ニヒルに微笑しながら、
その様子を見ていたリボーンさんが声を掛ける。
リボ「マリィの親父さんはオレも知ってるぞ。」
「お前が小さい時に一度会ってるが…覚えちゃいねぇだろーな」
マリィ「えっ?父をご存じでしたか?…お会いした事あるのは――。…すみません、記憶になくて。」
リボ「――あぁ、まだ2、3歳ぐらいの時だ。覚えてなくて当然だ、気にすんな。」
恭「赤ん坊…、君もかい?」
リボ「――ヒバリ、そう殺気立つな。…話をしただけだぞ。」
恭「………。」
不穏な空気を感じて、マリィさんがおずおずと声を掛けた…。
マリィ「あ、あの…取り敢えず、お茶でも…」
恭「こんな連中に出す必要は無いよ。…用が済んだんなら、さっさと帰って。」
獄「なっ!てめぇ!」
ツナ「ご、獄寺君っ…!」
――沢田さんが、さり気無く獄寺さんを制止している。
マリィ「でも、わざわざ来て頂いたのに、お茶もお出ししないのは…。折角、お菓子も用意しましたし…」
そう言いつつ、哀しそうな顔で俯くマリィさん。
…それを見た恭さんが、
溜め息をつきながら折れた。
恭「…仕方ないね。お茶を飲んだら、すぐ帰ってよね。」
一同、あの恭さんが、アッサリ折れた事に…驚いていた。
キチンと挨拶をして無かった、沢田さん、六道さん、笹川さんと軽く初対面の挨拶をし、
リボーンさんとも、改めて挨拶をしたマリィさんは――、
嬉しそうな顔をしながら、
「今スグに、お茶のご用意をしますね。」と、お茶の準備に掛かる。
――私は、それぞれの方に座布団を勧め、座って頂いた。
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