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異常事態 10



恭さんと、皆さんの間には、広い空間があり…
結構、離れて座って頂いている。
こんな事もあろうかと、
出来るだけ離しておいて…正解だったようだ。


一連の話を、黙って聞いていたマリィさんが
お茶とお茶菓子を皆さんに差し出す――。

各自、それを受け取り、お茶を味わい…
ホッと一息入れている。



…暫しの静寂が…訪れた。




 
その様子を見て、安心したように立ち上がり…
部屋の端に、下がろうとするマリィさん――。




……そこへ……




骸「マリィさん…、お伺いしたい事があるのですが、宜しいですか?」



マリィ「…はい?…なんでしょうか?」



立ち止り、振り返って答えるマリィさん。







骸「…どうして、雲雀恭弥なのですか?」



マリィ「えっ…?」



骸「貴女の噂は、僕も何度か聞いた事があります。…貴女が、随分と人気がある事もです。」



マリィ「…?…あの…どうして、って――。」







骸「…クフフ。どうして、貴女のような素敵な女性が…、
  よりによって、無愛想極まりない…雲雀恭弥などを選んだのかと、疑問に思いましてね?」






恭「…………。」








マリィ「…それは…あの。…私の、一目惚れ…です。」
「想像と違ってあまりに麗人だったので…その…。」



了「おぉ、それは解るぞ!ヒバリは黙って静かにしておれば、麗人に見えるしな!」





マリィ「……。あの、それで…知れば知るほど、好きになって…。」






ディ「マリィの一目惚れが始まりなのか?」
「…オレはてっきり、恭弥が無理矢理…口説いたのかと思ったぜっ!」



山「ははっ、オレもそう思ったな――!」





恭「…………。」







マリィ「…いえ、あの…そんな事はありません。私が憧れて、憧れて…好き好きで、仕方なかったんです。」



骸「…ほう。…意外…ですね。」









恭「それは違うよ。彼女が一方的に、僕を好きだった訳じゃない。」
「僕も、初めて会った時から、彼女を気に入ってたし…逢う度に、好きになって行った。」




マリィ「…………。」






……(一同シーンとする)……




まさか、あの恭さんが、
…自らこんな話をするなんて!!




ボンゴレのみなさんが、眼を丸くしている…
…驚くのも無理はない……






恭「彼女に逢う為に、部下達に指示して…常に彼女の居場所を、把握させていた程だよ。」



ツナ「…そ、それは…凄いですね…」



ディ「恭弥が、そんな事までするなんてな!…驚いたぜっ!」







恭「…彼女に逢えない期間が長くなると…苛々して、仕事も手につかなくなるからね。」
 「――逢いたい時に、逢えるようにしてた。」




一同 
(…これが、あの雲雀恭弥?…まるで別人だ…!! )











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