[携帯モード] [URL送信]
異常事態 1


注)このお話は、大人雲雀夢『Prisoner』と『決定事項』の続編です。


※大人雲雀夢『Prisoner』&『決定事項』を読まれていない方は、
そちらを先にお読みくださいね。
そうしないと、ネタバレ&意味不になります。


*順番は『Prisoner』⇒ 小話『決定事項』 ⇒ 『異常事態』となっています。





++++++++++++++++++++++







――最近の恭さんは、不気味なくらい…機嫌が良い。



不機嫌になり、トンファーが飛んで来るのも困りものだが、
こんな恭さんを見るのは、
長年傍で仕えて来た私も初めてで…少々、戸惑っている。



中学生の頃から、
恭さんの…他者を寄せ付けぬ圧倒的な強さや、
カリスマ性溢れる颯爽とした姿…
プライド高き、孤高の存在に…憧れ、尊敬して来た。 
 
……いや、――“尊崇”している。




正直、理不尽だと思う扱いも…少なからず受けて来たが、
…そんな事で、恭さんの元を離れようと思った事は、
ただの一度もない。




≪自分の全てを掛けても惜しくない≫と思える、
雲雀恭弥という人物に出会って以来…

――私の生活は、
全て恭さん(委員長)中心に廻って来た。



中学生の頃は風紀副委員長として、
恭さんの補佐をし、並盛の風紀を守る事に全力を尽くしたし…
風紀財団を設立する時には、
共に走り回り…共に汗を流した。


今では、風紀財団のbQとか、

雲雀恭弥の腹心の部下…草壁哲矢

――などと呼ばれている。







…誰よりも長く恭さんの傍に居たし、
誰よりも恭さんの気持ちに敏感である、という自負はある。


――そんな、長年…恭さんに仕え、
付き従い、傍に居た私が…

…こんな姿を目の当たりにする日が来るとは――、




中学生の時には…考えたことすら、無かった。

想像した事すら…無かった。 

  


――いや、全くの想定外だ…。






…最も、こんな雲雀恭弥を想像出来た人など、


――誰ひとり、居ないだろうが…。






…………。


この…恭さんは、本物の恭さんなんだろうか? 
と、疑いたくなる程だ…。









[次へ#]

1/17ページ

[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!