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闘神降臨 6



【4月2日】

翌日、密かに並盛の各中学の不良の頂点に立つ男達が…
一同に会してした。



昨日の、“ヒバリ・キョウヤ”の情報を
他の者達にも伝えなければならない…

何しろ、あいつは――
「今後、君達を束ねる」  
「並中は、並盛の秩序としての活動拠点」
と、言ったのだ。





と、いう事は…
自分達、並中の不良達だけの問題では無いだろう―――

あいつは…きっと、
並盛の全ての不良共を〆(シメ)るつもりなのだろう…

これは、他の学校の連中にも知らせて
一緒に対応したほうが良くはないか?




それに、自分達だけでは敵わない相手でも、
他校の不良達まで全てを相手にすれば…

流石にあいつ…“ヒバリ・キョウヤ”という
…トンでもない隠し駒のあいつでも、
何とか倒せるのではないか…

―― そう考えた末の…招集だった。








先ず、タバコを吸っていた時に、
最初に雲雀と遭遇し、倒された者達が…その時の状況を説明し、
続いて昨日の河原での戦闘の様子を説明する。


居並ぶ、並盛内にある中学の不良の頂点を務める男達は、
その話を驚きをもって聞いた。

何しろ、並中の不良共は、
近隣の不良共の頂点に位置する最強軍団の筈だからだ。



自分達がガチでやれば、負けるのが確実であるこいつらが、
そんなに簡単に倒されたとなると…
そいつ…“ヒバリ・キョウヤ”という奴は、
余程強いのだろう!

しかも、昨日は1対32人だったというではないか!

――驚異的な強さだと言って良い。





……これは、容易ならぬ事態だ……





早目に何とかしなければ、
並中の不良共がそいつに束ねられて…、
自分達に襲いかかって来たら一溜まりも無いだろう…。

ここは、こいつらに協力して
…その男、ヒバリという奴を倒すのが、賢い選択というものだろう…。

そんな考えで一致した彼らは、対策を練った…。








そして、彼らが出した結論は―――。

自分達だけでは、心許ない…
ついては先輩達にも応援を頼もう!

高校の不良仲間の先輩達…
それに、暴走族や極道の組に属している者達の中で、
声をかける伝手(ツテ)のある者達全員に声を掛け、
様々な連中に応援を頼もう!



そこまで人員を揃えれば、如何ににそいつが強くても、
まだ中学の入学式すら終わっていない奴だ…

近隣の中学の猛者と、高校生の猛者、
それに族と組に属している大人の先輩達も少し頼めば
…いくら何でも敵うまい…。



一度、大人数で結束のある所を見せ、
二度と逆らう気が起きない程…
病院生活を数カ月しなけれなならない程…
痛めつけてやれば

もしも並中を制圧出来たとしても…
近隣の学校まで手出しする気には、ならないだろう――

―― そう考えたのだった。








奴は…喫煙していた不良達を一撃で倒した日以来、
一日に一度、午後にフラッと並中の様子を見に来ているらしい…。

ならば――、標的を地に這わせる場所は、
あいつの好きな並中にしてやろう。


…それに…
下手に、何処かに呼び出しして、
リンチに勘付かれ…仲間でも連れて来られても困る。






今日と明日で、出来る限りの者達に声を掛け…
人数を集めるのだ。

そして、“ヒバリ・キョウヤ”をコテンパンにする
決行日は…4月4日。


4日ならば、まだ入学式も行われていないから、
学校には部活の生徒が少しいるだけだ。

そいつらは、睨みを利かせて帰らせればいいし、
このお祭りを見学させてやってもいい。


教職員達は、どうせ自分達には逆らえない。
普段から見て見ぬ振りをしてる奴らなど、
居ても居なくても同じだ。






そう最終的に、決行場所と決行日を決めた彼らは、
伝手のある限りの知り合いに声をかけるべく…

…その場を後にして、
並盛中(なみもりじゅう)に散って行った。










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