* 最強育成計画 * <アラウディ> 7 おまけ会話
<おまけ会話> ※少し長いです。
◆T世達のいる世界にて…
G「なぁ…最近アラウディの奴…妙に機嫌が良くないか?」
雨月「そうそう。…少し前からご機嫌な日が多いと感じているでござる。」
ジョット「何か…楽しみを見つけたようだな。」
ランポウ「ねぇねぇ…もしかして、また美味しいアップルパイを食べて来たとか?」
ナックル「アップルパイなら、オレも一緒に行って喰って来たいぞ!」
G「…いや、それは止めておけ。」
雨「そんな事をしたら、途端に機嫌が悪くなるでござるよ。」
ナ「…そうか?うぅむ…なら仕方ない、諦めるか。」
ジ「まぁ…アップルパイを食べている事も偶にはあるかもしれないが…」
「あの様子では…それよりもっとアラウディが楽しいと思う事のようだな。」
ラ「…もっと?」
「でもアラウディが好きな事って言ったら…闘う事ぐらいなんじゃ…?」
雨「…他には思い付かないでござるな。」
ナ「という事は…」
「時々留守にする度に、どこかで誰かと闘っているという事か?」
G「…いや、それもちょっと違うような気がするぜ?」
ジ「バトルを楽しんで来た…という雰囲気とは少し違うようだな。」
「だが毎回…とても満ち足りた満足そうな顔をしている。」
G「アイツが…あんなに満足そうなんだからバトルに関係あるのは間違いないと思うが…」
雨「…その詳細が、不明でござるな。」
全員(…う〜ん…)
ラ「ねぇ…今度、こっそり後をつける…ってのはどう?」
G「お前…あのアラウディに気が付かれないで追跡なんか出来ると思ってんのか?」
ラ「…やっぱり…無理だよね。」
雨「まぁ…間違いなく無理でござろうな。」
ジ「後を付けるのは絶対に止めた方が良いな。…その後の保障は出来んぞ。」
ラ「…でも、そうなると…謎のまま…?」
G「アイツの方から話して来るのを待つしかねぇな。」
ナ「余程の事でもない限り、話してくれそうには無いと思わんか?」
ジ「アラウディの機嫌が良いのは、オレ達にとっても良い事だしな。」
「…そっとして置くのが吉だと思うぞ。」
ラ「結局…そうなっちゃうんだ。なんか前のパターンと同じ。」
全員(…でも…やっぱり少し気になるな…)
(何とか、ご機嫌の元を突き止める事は出来ないだろうか…)
………もんもん………
+++
+
アラウディが出掛ける行先と、
最近機嫌が良い理由を知りたいメンバーは
その後ずっと悶々とし続け…
…ある日…
我慢の限界が来たランポウとナックルの二人が、こっそり後を追った。
…が、
それに先に気が付いていたアラウディにより、
全く違う場所=とある戦闘地域のド真ん中…に誘導され
とても大変な目に合ってしまう。
無事に戻った後に、ランポウとナックルの二人は
当然ながら…
ジョットとアラウディにこってり絞られる事となった。
…が…
ラ「あぁ怖かった!」
「まさか…弾丸が飛び交う中に誘導するなんて!」
「…アラウディって、やっぱりドSなんだものね!」
ナ「いや〜やっぱりバレていたかっ!ハハハハッ!」
「流石、アラウディだよな!今度は、もっと上手くやらんとな〜。」
…どうやら、あまり反省はしていない様子の二人。
ジ「…お前達…本当に反省しているのか…。」(大きな溜息)
ア「今度やったら…もっと危険な場所に連れて行くよ。」
苛立ちを感じるアラウディの冷たい声が響く。
それを聞いて…
それまでワーワー話していたランポウとナックルが
話すのを止めてアラウディの方を見る。
ナ「お前が行先と何をしているか教えてくれたら…もう二度とせんぞ。」
ラ「そ、そうそう!教えてくれれば問題ないんだものね。」
それを聞いたアラウディが…
酷く冷たい視線で二人の方をギロリッと睨む。
ラ(…っ!!…)(こ、怖っ!)
ナ「…………。」
ア「…僕のしている事に、首を突っ込んで来るな。」
低く恐ろしさを感じる声で言い放ち…
その後…黙ったまま憮然として部屋から出て行くアラウディ。
…バタンッ… とドアの閉まる音。
残された3人で…顔を見合わせ、ちょっと苦笑い。
+++
+
更にその数か月後…。
皆に何度も頼まれた挙句に
仕方なくジョットがアラウディに事情を聴きに行き…
アラウディに怒られつつも、何とか大体の事情を聴く事が出来た。
ジ「…そうだったのか…お前の機嫌が良い理由が良く分かったぞ。」
嬉しそうに話すジョットを睨みつけながら
口を開くアラウディ
ア「さっきも言ったけれど…一言でも口出しして来たら許さないよ。」
ジ「あぁ、それは絶対にせんぞ!約束する。」
ア「他の連中にも徹底して守らせてよね。」
ジ「口出しをしないという固い誓いをした者だけにしか話しはしない。」
「全員に約束を守らせて、見守るだけにするから大丈夫だ。」
ニコニコしつつ話すジョットを
大きな溜息混じりに見たアラウディは…
ア「万が一、一言でも干渉して来たら…」
「その時は一切容赦しないと…くれぐれも伝えておいて。」
ジ「あぁ、分かった。」
それ以来、アラウディの後をつけようとする者は出なくなり、
彼らの世界は落ち着きを取り戻した。
+++++
++
+
…その数年後…
ラ「…アラウディは今日も行ってるんだよね。お楽しみがあって良いなぁ。」
雨「そうでござるな。少し羨ましいでござる。」
G「長期目標を掲げて、将来性のある子供達を鍛えてやるなんざ…」
「正直、アイツの柄じゃねぇって思ってたが…意外に長く続いてるよな。」
ナ「ああ見えてアラウディは、結構マメだし忍耐強い所もある奴だからな!」
雨「きっと、教え方も上手いのでござろう。」
ジ「近頃は、子供達のバトル能力も相当に上達したそうだ。」
「父親と対戦しても20分以上モツようになったらしいぞ。」
G「あの雲雀恭弥相手に20分も戦えるなら…なかなかの物だぜ。」
ジ「勿論、ある程度手加減しているからだろうが、それでも年齢を考えると凄い事だな。」
雨「そこまで教え子が上達してくれれば楽しいでござろうな。」
ナ「そうだな。やりがいがあるだろうなぁ!」
ジ「相手は雲雀恭弥の息子達だからな、十分鍛え甲斐もあるだろう。」
「アラウディにとってバトルの師匠というのは…案外、はまり役だったのかもな。」
(…あのアラウディが師匠か…)
(その子達、将来は…最強と呼ばれるようになるだろうな)
(だれかをじっくり育成するって…楽しそうだな)
(…目標があるアラウディが、少し羨ましい…かも…)
++++++++++++++++++++++++++++++
<最強育成計画>はこれで、全て終わりです。
おまけ会話までお読み頂き有難うございました。
短いお話でしたが、読んだ方が楽しんで下さっていると嬉しいです。
[*前へ]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!