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過去拍手<雲雀VSリボーン> 2





リ「オレは優衣の事には、特別に敏感だからな。」



雲「…そのようだね。」



リ「大事な“娘”だからな。そう簡単に誰かに渡すつもりはねーしな。」
「普段から目は光らせてあんだぞ。」



雲「それで、僕の邪魔をしてる訳?」



リ「あんな程度の試練は、何でもねぇ筈だ。」
「あれで邪魔だと思う程度なら、“娘”はやれねぇぞ。」










雲「跳ね馬の件は勿論…さっきのダンスの件も正直言って、たいした障害じゃない。」
「でも、不愉快だ。」



リ「オレにとっては…大事にしている娘を取られるんだ。」
「こんな程度の嫌がらせで済んでラッキーだと思え。」
「本当なら、その身体に穴を空けてやりてぇくらいなんだぞ。」



雲「…ふっ…。嫌がらせと認めたね…。」
「それと“娘”という言葉の陰に隠れた君の真意が…気になるな。」









リ「…ふん…。真意も何もねぇ。」
「オレは…優衣が一番幸せになれそうな選択をするだけだ。」

「オレが面倒見るのが一番だと思えば、今ココで無理矢理に攫ってでもそうする。」
「他の奴と一緒になる方が良さそうだと思えば…身を引く。」
「…それだけの事だ。」









雲「…ふぅん?」
「つまり、今攫って行かないという事は…僕に譲るという事かい?」



リ「今の所…取り敢えず、及第点という事だ。」
「上手く、優衣の心を掴みつつあるよーだしな。」



雲「…それは、どうも。」










リ「断っておくが…今の所、だ。今後もしっかり観察させて貰うぞ。」
「万が一、優衣を泣かせるよーな事をした時は一切容赦しねぇから、覚悟しておけ。」



雲「…ふっ…。同じ言葉を返すよ。」
「今後も続けて…あまりに優衣を混乱させるような事をするなら…僕だって、黙ってないよ。」





リ「…………。」


雲「…………。」



(お互いに鋭い視線を絡ませ合う)







リ「…念の為、確認するが…本心から、心の底から本気、なんだろうな?」



雲「君の目は節穴かい?」
「…本気でなければ、ここまでしていない。」







リ(…ふぅ…と大きく溜息…)
「……仕方ねぇな。」
「オレの“大事な娘”だ。くれぐれも…大切に扱えよ?」



雲「言われるまでもないよ。」







リ「…チッ…。」
「こんな事になるなら、もっと早くに仕掛けるんだったな。」
「大事にし過ぎて、後から来た奴に取られるなんざ。…オレらしくねぇ。」



雲「…縁が無かった、という事だね。」



リ「…縁…か。そうなのかもな。」
「…まぁいい。オレは、アイツが幸せなら…それで良い。」



雲「…………。」







◆その後、お互いに無言のまま…
二人の男の陰が…パーティ会場に戻って行きました。






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※この拍手小話はこれで終わりです。
お読み頂き有難うございました。



管理人














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あきゅろす。
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