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虹の彼方 223 【解説4】<ハンスその後>



【蛇足的解説 その4】



今回は風紀財団について、
『私が脳内で解釈し、作品中で設定している内容について』
自分なりの見解を少し説明致します。


雲雀さんの作った風紀財団について、皆様の間で解釈に違いがある
…と感じる事がありましたので
私の作品の中で設定している内容を説明するものです。

ご意見の違う方もいらっしゃるかもしれませんが、
「このサイトでの設定はこうなのね」
…と思って読ん頂きますようお願いします。





先ず、そもそも…
「財団」というモノについて、あまり良く知らない…という方々が多いようです。
世界的に有名なロックフェラー財団とか、
松下幸之助さんが作った財団のお話などを聞いた事はないでしょうか?


…財団とは…
集めた財産を元に運用し、
その“運用益によって活動している団体”のことを言います。
「財団の資金を運用し、活動費にする」のです。


★「資産運用(しさんうんよう)とは」
=資産を貯蓄・投資し、効率的に資産を増やしていくこと。
つまり…お金を上手く“運用”し“増やす”事を言います。



そして増やしたお金の使い方としては
「非営利」=お金儲け・利益を求めない…活動をします。
(※公益性の高い事業にお金を使います)

この点は、通常の会社組織とは大きく違う点です。





ここで財団とは何ぞや?という事を
これ以上詳しく書きますと、とても長い説明になりますので
ネットでそこそこ分かり易いと思えるページを見つけたので貼っておきます。

宜しければご参考にどうぞ。
http://www.kitanooffice.co.jp/foundation/about/






さて…風紀財団については…草壁の説明の中で…
『並盛中学風紀委員を母体とした秘密地下財団』
そして日本のアジトについては…
『我々の日本における研究施設のひとつです』
と言っていましたね。

この場合の「地下」とは『アジトが地下にあるという意味ではない』
…と私は解釈しています。
※ココの見解が私とは違う方が多かったです。

この“地下”という言葉は
“公に出来ない秘密の組織=地下組織”という意味での地下。
であろうと私は考えます。
※地下組織=非合法な組織の事。



では何故…風紀財団は「秘密地下組織」として作られたのか?
その理由の私の推測は…
財団とは、本来は公益性の高い事業などをする為に設立する物です。

ですが雲雀さんの風紀財団は、別に…
青少年の育成事業もしていないし、学校や図書館も作らないし
文化芸術の振興もしなし、何かのスポーツの振興もしていません。

社会に還元するような公共性のある事はしないで…
“雲雀さんの興味関心のある方向のみで活動をしているらしい”
…組織ですよね。

※並盛には何か還元したり支援する事もあるかもしれませんが…




フゥ太の台詞で
『その財団でヒバリさんは匣の研究や調査をして世界を飛び回っている』
…というのがありました。

その台詞の内容と雲雀さんの性格を考えると…
風紀財団は「雲雀恭弥個人の興味関心の為の組織」
なのだろうと推測出来ます。




となると、当然ながら…
「公に財団として公開する訳にはいかない」
「普通の財団として公に認められない」
という事になります。

だから「世間には秘密の“地下組織”として財団を設立した」
という事だろうと推測しています。


世間に秘密の財団なのですから、資金を公に集める事は出来ませんから、
当然ながら財団の設立のお金は雲雀さん個人が用意したか、
風紀委員で管理していたお金を使ったか、又はその両方か…
だろうなとも同時に考えています。






ご存じのように…
マフィアというのも当然ながら非合法な犯罪組織です。
有名なイタリアン・マフィアも、米国マフィア、中国マフィアなども同じです。
これも社会には正式に認められていない地下組織の一種です。

要するに…ボンゴレもキャバッローネも、風紀財団もどれも
非合法地下組織という点では同じという事です。

内部でやっている事は違うのですが、
雲雀さんは個人的にボンゴレやキャバッローネのような
地下組織を1人で立ち上げた…という事になります。



その目的は…
雲雀さんが己の興味関心の向く事を推し進める為だけの組織であり
もっと分かり易く言いますと…
雲雀恭弥本人及び…
その指示を受けた部下達が“十分に活動できる資金を捻出する為”
の団体だろうと考えます。

風紀財団は、雲雀さんの集めた豊富な資金を「資産運用」して
…その利益を活動資金にしているのです。





ここまで書けば…「風紀財団」って何?とか
どうして「地下組織」なの?
という事がお分かりになったのではないでしょうか。

「いかにも雲雀恭弥らしい」
「さすが、雲雀さんですね!」
…という行動だと、個人的に思っています。





※作品の中のより細かい設定では…

この当時の風紀財団は各国の政府や軍部や大企業とも
密接な関係がある団体に成長済みであり
世界中に、多大な影響力を持つに至っている。

あまりに影響力が強大な為、
雲雀恭弥の個人的な関心だけで活動するのは無理があり
やや仕方なくであるが、世界中の様々な政治や企業活動などなどに…
自然と関わるようになっている。


結果…雲雀が特別に意図した訳ではないのに…
関わった国や、相手企業に感謝をされたり、頼られたりするような立ち位置にいる。
世界の中で“知る人ぞ知る”“半ば公の団体”になっている。


関わっている案件の幅も数もあまりに多いので…
普通の人間ならパンクしてしまう所だが、
雲雀恭弥は超高スペックなので
別に難なく全ての案件処理を滞る事なくしている。


※尚、世界中で風紀財団に入りたい希望者が増えていて…
厳しい基準をクリアした者は、
その国での風紀財団員として登録されるシステムがある。



…という脳内妄想です。
自分の設定を改めて書いてみて思いましたが…風紀財団最強ですね…
いえ、雲雀さんが最強なんですね。






※ご注意※

★尚、最初にも書きましたが、これは「私の個人的見解」です。
公式には言われていない事ですが、本来の財団の意味や雲雀さんの性格や
RE!の中での台詞を元にして「推測した内容」です。

私の意見とは違う解釈をしておられる方々も多くいらっしゃると思います。


…ですが…
私はここで論争をしたい訳ではございませんので…
『見解と違う。意見が食い違ってる』と思われた方は
『上記の内容を華麗にスルーして下さい』

『ここの作者は、こんな設定で作品を書いたのね』…という参考程度にどうぞ。






蛇足的な設定の解説その5でした。




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<第4章のターゲット:ハンスのその後>



ドイツの仕事の時に知り合った
大の日本贔屓(ひいき)であるハンス夫妻から
『今度日本を訪れるので、良かったら是非会いたい』
と連絡があったので
折角ならと…雲雀邸内の別邸に招いて数日間の宿泊をして貰う事にした。

(※別邸=恭弥の実家内に母屋とは別に別棟として建っている純和風の家。)

ドイツの時にお世話になったお礼として招いたのだが、
夫妻は大変に喜んでくれた。




本格的な雲雀邸の和風建築や日本庭園や茶室に興味深々で
滞在中は、常に質問の嵐だったが…
優衣は終始嫌な顔ひとつせずに対応をし
雲雀も欧州に行っていた時のように、なるべく一般人っぽく振舞った。


また雲雀は、ハンス夫妻と、自分と優衣の為に…
最高級の温泉旅館の離れの部屋を予約した上で、
自ら一緒に行き案内をしてあげたりと…破格の待遇をした。

これは予想外に素晴らしい情報を得る事が出来た事への
『密かな礼』のつもりだったが…
当然、そんな事は全く知らないハンス夫妻は大感激をしたようだった。






その結果…帰国時に…


ハンス「今回の旅行では、本当にお世話になり…どうお礼を言えば良いか分らない程だ。」
「何もかもが…とても素晴らしかった!」
「日本建築も、温泉も…日本酒も…もう癖になりそうな程だった。」
「こんなに素晴らしい体験をしたのは初めてだ。…なんと感謝をして良いか!」



優衣「私達に出来る事をしただけですから…どうか気にしないで下さい。」



ハ「いやいや、ここまで親切にして貰ったお礼は…何時かきっとさせて貰います。」



雲雀「礼なら…仕事で返して貰えれば有難いな。」



ハ「仕事でか…それならお返し出来るかもしれないな。」
「何か我々で役に立つ事があったら、何時でも遠慮なく連絡をくれないか?」



雲「…わかった。そうするよ。」











その後、上機嫌でドイツに帰国をしたハンスが…
欧州の社交界で噂になっている“例の日本人”と
雲雀恭弥が同一人物である事を知るのはその少し後の事だった。

…ある日、ハンスの元に雲雀から電話が入った。




雲「お言葉に甘えて“僕の仕事関連”でお願いがあるんだけど…良いかな?」



ハ「おぉ君か!…僕に出来る事なら何でも協力をするから言ってくれ!」



雲「…有難う。実は、○○○についての情報が欲しくてね。」
「貴方の会社で掴んでいるそうだから、その情報を貰いたいんだ。」



ハ(…っ!!…)
「どうして君が…その事を知っているんだ…あれは超極秘情報なのに。」



雲「僕の持っている情報網は世界一だからね。」
「どこの誰が、どんな情報を持っているかなんて簡単に解るよ。」



ハ(…っ!…)
「…どういう事なんだ?」









雲「僕は…貴方に渡している名刺とは別の組織を持っていてね。そっちがメインで仕事をしている。」
「…風紀財団の雲雀恭弥…と言えば通じるかい?」



ハ「…フウキ…財団…?」
(……っ!!……)
「もしかして、君は…あの噂の日本人なのか?」



雲「欧州社交界中で…僕の噂が流れているらしいね。詳しい内容は知らないけれど。」









ハ「…そうか…君が…成程、それで合点がいったぞ。」
「初めて君に会った直後…」
「会社で保管していた超重要機密の一部が、何者かに奪われた。」
「どこの誰が盗ったのか、どれを盗ったのか痕跡さえも残していない見事な仕事ぶりだったが」
「…アレは君の仕事だったんだな。」



雲「…そうだよ。酔った貴方が、情報の在処のヒントを言ってくれたからね。」
「…そこから推測して、後は部下にやらせたんだけどね。」



ハ「ヒント?そんな事を話した覚えはないが…会話内容から推測したという事か?」



雲「僕は勘が良いからね。」
「そのものズバリを聞かなくても…ある程度の話を聞けば十分だ。」



ハ「噂以上にスゴイな…君は。…参ったな…。」









雲「で…情報はくれるの?くれないの?」



ハ「僕が断ったら…君はどうする?」



雲「その時は、強引に貰いに行くよ。」



ハ「今以上に、二重三重に厳重な監視下に置いたら?」



雲「手に入れる時間が、少し伸びる程度だね。」



ハ「手に入らなくなる…とは思わないのか?」



雲「思わないね。」



ハ「…すごい自信だな。」



雲「実際に、今までそうして来たしね。僕は仕事で失敗をした事は一度もないんだ。」
「厳密に言えば、予想と結果が一部ズレる事はあったけれどね。」
「…失敗のまま終わる事はない。」



ハ「…なるほどね。どうやっても逃れられないという訳か。」









電話の向こうで暫く何事かをう〜ん…と考えているハンス。
少しして、決心が付いたように…


ハ「…分かった。君の欲しい情報を渡そう。」
「但し、これは会社組織のCEOとしての判断ではなく、僕の個人的な判断だという事を忘れないでくれ。」
「…こんな事は、公に出来ないからな。」



雲「情報をくれるのなら、僕はどちらでも構わないよ。」



ハ「渡す時期だが…機密情報関係の管理は厳しいから、何とかするまで少し待って欲しい。」



雲「出来るだけ2、3日で頼むよ。」



ハ「…2、3日?君も無茶を言うなぁ。…10日以内にはなんとかしよう。」



雲「遅いな。…5日以内にして。」



ハ「………分かった。努力してみるよ。」









ハ「所で、貴重な機密情報の提供をした僕に…何か見返りはあるのかな?」



雲「貴方が、その会社内で失脚しないように…背後で支援をしてあげよう。」
「会社のグループ全体の業績も、今以上に伸びると思うよ。」
「ただし貴方が裏切ったら…今の地位も名声も何もかもを同時に全て失う事になる。」



ハ「…なるほど。そうやって、世界中の主要国や大企業と裏で繋がっている訳か。」



雲「全てのケースで同じ事をしている訳ではない。」
「お互いに“友好的な関係”で結びついているケースが大半だよ。」



ハ「…友好的、ねぇ…。僕らの関係も…そうありたいものだな。」



雲「それは貴方次第だね。」



ハ「…覚えておこう。」






…という事で…
風紀財団の“取引き先”がまた新たに増えた。

この後、ハンスは…元々、雲雀や優衣を気に入っていた事もあり、
何のかんのと風紀財団に良く協力をしてくれて
ドイツ国内での窓口的な役割をしてくれるまでになった。


雲雀の側でも…
ハンス夫妻や、ハンスの友人達が日本に遊びに来た時には
十分な“おもてなし”をしてあげるような“良好で友好的な関係”を維持している。








<第4章のターゲット・ハンスのその後> 終わり




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