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おしどり夫婦 8




………………。



…………。



何だか…こんな事を考えるのが、馬鹿らしくなって来た…気がする。






そもそも…
実の父親と…母親の取り合いするなんて、馬鹿げているし…
父さんの方だって…あれ程に深く愛し合っている事が明白なのに…
僕等、子供達に対して牽制までするなんて…

…呆れる程の、独占欲だよね?




目の前の、こんなにラブラブな情景を見ると
…そんな心配なんて、全く必要ない!と思うんだけど…。

それでも…
例え、子供達であっても…絶対に渡したくないと思う程に、
母さんの事が好きで好きで仕方がない…って事だよね…。







あの父さんに…
ここまで惚れさせた母さんって、凄い人だと思う。

父さんを…限定的であるとは言え、
あそこまで変える事が出来るって…物凄い事だ。



しかも…“戦闘絡みではない”という所が…特に凄い。

父さんは、有名なバトルマニアだし、
戦闘が絡んでいる時に「心行くまでバトルする為に」という理由で
父さんのほうが、何かを譲る事はあると聞くけど…
それ以外の事で、あの人が、何かを譲ったり諦めたりするなんて考え難い…

とても他の人では出来ない事だよね…

…うん。
僕は、母さんを心から尊敬するよ!!






そして、
そんな…最高に素敵な女性を妻とした父さんも、見る目がある…よね?
性格に色々と問題アリの人だけど…女性を見る目だけは、確かだったみたいだね。

まぁ、父さんって、何も見てないようで、
案外…細かい所まで気が付いて見ている人だし…
(言わないだけで)

勘が良いだけではなく、きっと…観察眼も素晴らしいのだろう。
で、ちゃんと…母さんの事、観察してたんだろうな…多分。







色々と考えたけど…結局、結論としては…
どこから見ても…誰から見ても、羨ましい程に最高の夫婦だという事だね…

なんのかんの…お似合いの夫婦なのかもしれない。





良いよね?
…そんな相手がいるって…


自分の事を、最高に理解してくれて、
心から愛してくれる人が傍にいるって、とても幸せな事だと思う。

それこそ…『他には何も要らない』
と、思えるほどに幸福な事であるに違いない。






…何時の日か…

僕も、そんな素敵なパートナーを得たいな、と…


二人並んで、和やかにお茶を飲みつつ…
実に幸せそうに談笑している両親を見つつ…そう思った。










(本編はこれで終了しました。)
(この次は、おまけ会話です。)







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あきゅろす。
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