帰港地 4
所持金だって、そんなに多くはない…。
雲雀さんとの生活で、私がお金を使う事はあっても、
私がお金を出すという事は無かった…。
お陰で?金銭感覚も少し狂ってる気がするし、
それに…お仕事はしていなかったので、貯蓄もないし。
私名義のカードは数枚あるけど、
引き落とし口座は、全部雲雀さんの口座になってる…。
つまり、名義は私だけど、実質…雲雀さんのカードという事だ。
要するに、私は…
居候先から、着の身着のままの状態で、お金も無いし、行く宛てもないのに…
飛び出して来たって事…。
そこまで考えると、自分の行動のお馬鹿さ加減に呆れて
…もう苦笑するしかない。
あぁ、本当にどうしよう…。
考えても答えなど見つからない状態で…
何時間も過ごし…
いい加減に、
そのファミレスにも居辛くなって、お店を出た。
時刻はもう、夜中の2時を過ぎてる…。
流石に、この時間になると駅前であっても、人通りが少ない。
何となく、駅前の交番の前を通りたく無くて…
駅から遠くへ、あてもなく歩く事にした。
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