帰港地 21 ++++++++ 確かに…あの時の両親…特に父は… 相手が雲雀さんである事に、大反対で…。 雲雀さんが低姿勢で挨拶に来た事もあり… かなり言いたい放題に…彼の事を罵った… そんな事…今まで誰にも面と向かって言われた事のない雲雀さんが… その場でキレずに…何とか耐えてくれたお陰で、 それ以上の修羅場にはならなかったけれど …でも、あれ程… 自分の事を悪し様に言われて…怒らない人など居ないだろう。 あの時、私は雲雀さんの隣りで… 全身が冷や汗だらけで、その場で縮こまっていた… 何時…雲雀さんの怒りが爆発するかと、気が気ではなかったけど、 彼は、とても冷静に対応し、 最後まで、父の悪口雑言に耐えてくれた…。 案外…忍耐力もあるし、 簡単に挑発の言葉に乗らないでいた彼に感心もした。 そして、父と母のひと通りの言い分を聞いた後… 「…兎に角、この子は…僕が預かる。」 「大事にしてあげるから、安心しなよ。」 と、それだけ言って… サッサと席を立ち… 引き止める両親の手から、私を引き剥がし無理矢理連れて来たのだった。 ++++++++ [*前へ][次へ#] [戻る] |