帰港地 10
夜中の神社に…穏やかな風が吹く。
さわさわとした、木の葉擦れの音が…静かに響く中…
何とも、気不味くて微妙な空気を感じて…困惑していた。
…はぁ…空気が重く感じられるわ…ιι
「で?…真理子、君は、これからどうするつもり?」
「………。」
どうすれば良いか、自分でも解らないのに…
そんな質問には答えられない…。
「どうやら…今後どうするか、何も決まっていないというか…考えてもいないようだね。」
「…ちゃんと、考えました。…だけど、どうしたら良いか解らないだけです。」
“どうせ君の事だし、何も考えていないんだろう?”
という、何時もの小馬鹿にした感じの彼の言葉に、ついムキになって反論した。
それを聞いて、
本日最大の、溜め息をついた雲雀さん…
コイツは馬鹿だな…と思っているのが、ハッキリ解る。
でも、本当に私はお馬鹿だな…と
自分でも自覚しているので、何も言えず。
…黙り込んだまま。
ちょっと、悔しいんだけどね…
でも、昔から…何をしても彼には勝てなかったし、
いつも私が小馬鹿にされて…
私のアホさ加減に、雲雀さんが呆れて溜め息をつく…
なんて日常茶飯事だったから。
最後の最後まで、こんな関係なのは少し哀しいけど…、
でも、仕方ないとも思うのよね…。
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