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家族模様 16




ニコニコとその遣り取りを見ていた真衣が…


「私のは?このハンバーグは形は自分で整えたけど…焼いてくれたのは誰ですか?」



「僕が、焼いたんだよ。」

そう笑顔で答える政紀に、これまた嬉しそうに…




「政紀お兄ちゃまが、焼いてくれたハンバーグ…とっても美味しい♪」


元気に、そして本当に嬉しそうに言う真衣に
…家族全員が笑顔になる。








…………。


…なんて、幸せな一時だろうか…。




家族全員で和気藹々(わきあいあい)と…
お夕飯を共にする事が出来るなんて…
最近、家族全員揃ってのお食事をする回数がかなり減っていたので…
今日のような日は本当に貴重な一日だ。

しかも、初めての子供達の手造りのメニューが並んでいるのだし…
きっと、この日の事は、
ずっとずっと忘れない…『家族の大事な想い出の日』になるのだと思う。







何かと聡く察しも良く、とても気が利く草壁さんは、
あの玄関での様子を見て、
そして真衣が初めて手造りをしたのを聞いて…
こんな情景になるのを見越していたのでしょうね…
それで、きっと…自分は遠慮して下さったのだろうと思う。

何時も控えめでいて、それでいて決してツボを外さずに、
しっかりと恭弥さんを支えて下さっている草壁さんらしい判断だと思う。
彼の配慮に…感謝をした。





眼の前で、
心から嬉しそうに、楽しそうにしている子供達の様子と、
それを見て、滅多に見れない…
僅かな笑顔を見せている“父親な恭弥さん”につられ…
私も、皆に微笑みかけた…。













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あきゅろす。
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