母親な彼女 ３
最初に長男の政紀が罹ってから、
既に一週間にもなる。
元々体力もある政紀は、
既に回復し、もう普段通りであるらしい。
長男発症の３日後に罹った次男の拓弥も…
比較的軽かったようで、
これも今では全快しているようだ。
２人揃って…
この一週間はベタベタに母親に甘えていたらしく…
看病をしている優子が…
『珍しく…子供達が甘えたさんで、熱もあるし…」
「…心細いようなので…あまり離れられないのです。』
…と、
僕の出迎えに行けなかった“言い訳”をした時には、
軽くムカついた…。
あ、いや…苦笑しつつ言った優子に対してではなく…
隣で高熱のくせに…
“してやったり”
という顔をしていた…次男の拓弥のほうにムカついたんだけどね。
病気を利用して、僕と優子を引き離そうだなんて…
…良い根性してるよね。
病気が全快したら…覚悟しておきなよ？
僕に喧嘩を売るなんて、
…20年早いと思い知らせてやるよ…。
優子は確かに君達の母親だけどね…
その前に、僕の妻なんだ！
付き合いだって…
君達なんかより僕のほうが、ずっとずっと長いんだ…！
(まぁ、当然の事だけど…)
……(フンッ)……
…と、ついつい…この僕が
…あんな子供相手にムキになって考える程…
あの時の僕の機嫌は、最高に悪かった…
それも、これも…、
今流行りの悪性の風邪が元凶だと思うと…
やっぱり…許せないな…！
哲に言って…元になった奴を探させて、
咬み殺さないと気が済まない！
なんて…こんな事まで考える程…
今の僕は、色々と不機嫌MAXだ…！
このモヤモヤした気持ちを一体どうしてくれようか…！！
……………
………
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