母親な彼女 12
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ダイニングで、
政紀と拓弥に朝食を食べさせていると…
「ねぇ母さん…あの人…ちゃんと看病なんか…したの?」
と次男の拓弥…。
隣で、長男の政紀も
『うん、それが心配』…という顔をして私を見る…。
子供達は子供達で…妹の心配していたようね。
にしても…父親に対して『あの人』って…ιι
次男の拓弥は特に…
ワザとそう呼ぶ事が多い子なので少し困っている…。
「…お父様に向かって『あの人』なんて言うものじゃありませんよ?」
「………。じゃあ、…父さんは…ちゃんと看病なんて出来るの?」
「はい。…ちゃんと看病して下さいましたよ。」
「…ホント?」
「本当ですよ。…お陰様で、もうすっかり良くなったみたいですよ。」
「…ふぅ〜ん…」
と、イマイチ納得がいかない顔の拓弥。
「治って、良かったね!」
と、明るく嬉しそうに言う長男の政紀…。
久々に家族揃って、明るい顔が見られそうな今日は…
お天気も良いし家族全員のお布団を干して、
綺麗サッパリ…
今回の悪性の風邪とさよなら、しよう!!
…と…、
窓の外に広がる明るい青空を見ながら、思った。
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