[携帯モード] [URL送信]
母親な彼女 10




熱が下がり容体の安定した長女の真衣は
ぐっすり休んでて起きる気配は、全くない…。

高熱の後だし、
この分では明日の朝まで目覚める事はなさそうだな…





今回の悪性の風邪は、
珍しく子供達全員に罹ってしまったが…
全員、無事に回復して良かった…

安らかに寝息を立てる真衣の寝顔を眺め、
顔に張り付いていた髪をそっと払う…

普段じっくり見る事はあまりない…
母親似の長女の寝顔を見て、つい顔が綻ぶ…。


彼女も…幼い時には、こんな寝顔だったのだろうか?






どちらかと言うと、
自分に似ている顔立ちの長男・政紀
(4分の1は母親に似ていると思う)と、

“かなり似ている”と周りからも言われる次男・拓弥 の寝顔を見るのは、
すこし不思議な感じというか、
くすぐったい、何とも表現し辛い気分になるが…

優子は、とても嬉しそうに、その寝顔を見る…





特に次男の拓弥の方は…
顔も性格もソックリだと言いつつ…

『本当に何もかも貴方に瓜二つですね?…ふふ…可愛い…』

なんて言われても…、
別に、嬉しくも何ともないが…





こうやって長女の寝顔を改めて見ると…

優子にソックリな幼い寝顔は…
確かに可愛いと…思う。

…何となく彼女の気持ちが解るような気がする…
何となく、だけどね…。








今夜は、僕が付いている…とは言ったものの…
これならば一緒に寝てても、問題は無さそうだな…


そう思ったら途端に眠気が襲って来て、
…欠伸が出た…





………。














[*前へ][次へ#]

10/15ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!