時を重ねて 3
観光名所にもなっている、有名な橋を渡り…
ひたすら走る車。
真夜中の高速道路は、トラックが多いのね…と思いつつ、
大きな車体を揺らして走るトラック達の群れを
意味もなく眺めていた…。
「ねぇ、再来月…。2人で、どこか旅行にでも行こうか?」
沈黙を破り…突然、話し始めた恭弥さん…
「再来月、…2人で旅行に?」
「そう…。」
「少し長めに休みを取って…そうだな、二週間ぐらい。」
「二週間も、お休みを取れるのですか?」
「…うん。」
「事前に準備をして、仕事を片付けていけば何とかなるだろ。」
「…後は、哲に任せれば良いし。」
「場所は…優子の好きな所を選べばいい。」
「海外でも国内でも自由に。」
「…あの、…どうして急にそんな事を?」
あまりに唐突な提案で…びっくりしつつ尋ねたら…
深い深い溜め息で返された…。
「…翌々月、…何があるか、忘れたのかい?」
「…?…。…二か月先、ですよね…。」
そう言われて…考える…。
再来月…?何の時期??
少し考えたが…すぐに思い出した!
そうだった!
日々の忙しさに紛れて、すっかり忘れていたが
“あの日”…だった!
…えっ…?
じゃあ…彼は、それに合わせて、
旅行に連れて行ってくれるつもりなの?
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