異次元逢瀬 5
「…いいですか?」
「貴女が、現実に生きている世界が三次元…解りますね?」
「えっと…はい。」
「…あたしが生きてる世界が、三次元。」
「そうです…。 そして…ココは四次元。」
「ココは…四次元、…なんですか?」
「そうですよ。」
「僕が…六道を巡った経験があるのは、ご存知ですか?」
「はい…、勿論知ってます。」
「そうですか…、」
「では、その六道の地獄が、何処にあるか、知っていますか?」
「えっ? 何処って?」
そんなの…考えた事もないし、聞いた事もないな…。
「…四次元ですよ。」
穏やかな声で、骸さんが教えてくれる。
「…世界は、多次元構造になっている事を…」
「聞いた事はありませんか?」
「多次元…?」
「一次元、二次元、三次元、四次元、五次元、六次元……と、」
「多次元構造になっているのですよ。」
「…そうなんですか? …?…」
「そうです。」
「そして現象界と言われる三次元…それが『この世』と呼ばれている世界です。」
「…今、貴女が現実に生きてる世界です。」
「はい、…それは、解ります。」
「そして、『あの世』と言われる世界、」
「…天国とか地獄と言われる世界…それが四次元です。」
「………そうなんですか。」
「更に上の次元、五次元以降の説明は省きますが」
「…兎に角、今のを理解して下さい。」
「えっと、はい。」
「…何となく?解る気がします。」
ふっと、目を細めて笑う骸さん…
あぁ、やっぱり素敵ですっ!
…美人さんですっ!
頭の中は…
『多次元』とやらの説明で、ちょっと???になってるけど、
骸さんの笑顔には、素直に反応できるみたい!
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