異次元逢瀬 15
にっこりと優しい笑顔…丁寧で穏やかな口調…。
あぁ、その笑顔をもっともっと見ていたい。
「…また、骸さんに、逢えるかも知れないのですね!」
「クフフ…」
「今度逢ったら、もっとゆっくり過ごして、もっと色んな話をしましょうか?」
「はい、ぜひ…。あたしも、もっと話をしたいです。」
「…そうですか。」
「…では、次回を楽しみにしていますよ…。」
そう言って、天使の微笑みをした骸さんの姿が…。
………突然、揺らいだっ………
…えっ?
…ちょっと待ってっ!
あたし…まだ、言いたいことがっ…!
「お別れの時間のようですね。」
「…元気で、真奈美。…… Arrivederci ――」
「…骸…さん!」
「…必ずっ…ま、た…来ますっ!」
「……さよ……な……ら…――。」
――あたしの意識が、どんどん薄れて行くのが解る…。
眼の前の骸さんの姿が…霧のように消え…
周りの風景が大きく歪み
…そして、ゆっくりと闇に飲み込まれた…。
あたしの意識も…
徐々に闇の中へと沈んで行った…。
……Arrivederci……骸さん……
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