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はじめまして、さようなら。
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桜が咲いていた。
温暖化の所為で、
最近では4月の入学式のシーズンより
3月の卒業式のシーズンの方が桜が満開で、
それは、終わり良ければ総て良し、
なんて言葉を僕に思い起させた。

生活指導部の教諭の、
“健全な中学生としての春休みをおくるため”の注意が続く。
体育館は、浮ついた雰囲気が充満していて、
これから始まる非日常に、みんなが感化されている。

ぐるぐると、
空気が揺れて、
渦巻いて、
爆発寸前のその熱気に、僕はひどい頭痛を覚えた。
浮かれるみんなに、線引きされたような疎外感を感じ、
僕は勝手に、深いため息をついた。



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あきゅろす。
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